守谷市/高野小学校

小学生新聞

人との交流や体験活動を通して
子どもたちの笑顔あふれる学校に

創立148年の伝統をほこる守谷市立高野小学校。校内には明治時代の写真が掲示(けいじ)され、長い歴史の一端(いったん)を知ることができる。コロナ禍(か)で制限されてしまった地域の人たちとの交流や体験活動を今年度は感染対策をしながら再開し、豊かな自然に囲まれた学校で、子どもたちは生き生きと取り組んでいる。

地域の人の協力で田植えやザリガニつり
 この2年間、多くの活動が制限されていた学校生活。昨年、一昨年は、外部の人との交流活動をほとんど行うことができなかったが、今年度は十分に感染対策を行いながら、3年ぶりに活動を再開している。
 5月には5年生が総合的な学習の時間の一環(いっかん)で田植えを体験。高野地区まちづくり協議会のメンバーなど地域の人が準備を整えてくれた学校近くの田んぼに入り、苗(なえ)の植え方を教えてもらいながら田植えを行った。初めて経験する子がほとんどで、どろの感触(かんしょく)におどろきながら、貴重な体験をすることができた。9月には稲(いね)かりも予定していて、自分たちが植えた稲を収穫(しゅうかく)することを楽しみにしている。
 また6月には2年生がザリガニつりを行った。この体験も同協議会の人たちが、安全に活動できるように土手の下草をかり取るなどの準備をし、ザリガニがたくさんいる用水路に案内してくれた。「つれた!」という子どもたちのかん声があがり、地域の人たちといっしょに楽しく活動できた。

中学生や大学生とも交流を楽しむ
 「わくわく子育て王国もりや」をかかげ、学校教育改革プランを進めてきた守谷市。地域人材を活用したキャリア教育にも力を入れ、登録してくれた地域の人に、学校の活動に協力してもらう「もりやコミュニティ・スクールボランティアバンク」を運営している。3年生の筑波山遠足ではこの制度を利用し、大学生のボランティア2人に遠足に同行してもらった。大学生たちは子どもたちに声をかけながらいっしょに頂上を目指し、子どもたちは元気いっぱいに、大学生と交流しながら山登りを楽しんだ。
 また対面での小中連携(れんけい)活動も3年ぶりに再開。けやき台中の生徒と運営委員が協力して小中合同あいさつ運動を行った。6月には吹奏楽部の生徒が来校して演奏会も行い、子どもたちは、はく力ある演奏を大いに楽しんだ。11月には同小の伝統である「赤っ腹まつり」もPTAが主催(しゅさい)し、規模を縮小して3年ぶりに行う予定だ。

主体的な活動で子どもたちに笑顔を
 コロナ禍で外部の人たちとの交流活動ができなかった2年間をふり返り、「子どもたちは貴重な学びの場を失ってしまった。これからはいろいろな人と交流し、体験活動をさせてあげたい。そして笑顔があふれる学校にしたい」と校長。子どもたちが笑顔になるためには、自分から主体的に取り組むことが大事。人とかかわり、多くの体験をすることでがんばる気持ちやたくましさも身に付く。「地域の人たちとも連携(れんけい)して高野小だからこそできる経験をたくさんし、地域の人に見守られているという安心感の中で、成長していってほしい」と話した。