つくば市/教育局

小学生新聞

楽しく外国語にふれ異文化理解 つくばキッズプロジェクト2023

つくば市で恒例(こうれい)の夏のキッズプロジェクト「外国語講座〜ALTと楽しくふれあおう〜」が、8月4日(金)、つくば市総合教育研究所(同市大形)で開かれた。市内の小学1・2年生の希望者約30人が参加し、全員でのオープニングセレモニーの後、三つのグループに分かれて活動した。グループ活動では外国語指導助手(ALT)が待つ三つの部屋をめぐり、それぞれでかんたんな英語の体験を通じて異文化を肌(はだ)で感じた。

ALTの先生たちとの初めての英語活動

1・2年生の子どもたちは日ごろから各校に配置されているALTとあいさつを交わすなどの経験はしているが、英語活動を通して多くのALTと直接ふれ合うのは今回が初めての機会となる。そのため最初はとまどいや不安があったようだが、大きな声で歌ったり、リズムに乗って体を動かしたりしているうちに、すっかり緊張(きんちょう)もほぐれ、活動を楽しめるようになっていった。  

グループ活動のテーマは色、数字、形の三つ。いずれも子どもたちが興味を持ちやすく、すぐ覚えられ、みんなでできるものが選ばれた。色ではカラーボールひろい、数字ではビンゴゲーム、形では神経衰弱(すいじゃく)ゲームなど、短い時間内で手を変え品を変え、次々といろいろなことをした。  

どの活動でも子どもたちは英語のかべを感じず、積極的にALTの問いかけに答えていた。色の名前などは学校である程度習っており、知らなかった子もALTがそばでサポートしてくれたため、「ぼくにも分かった」という小さい達成感を積み重ねることができた。

生のやりとりで 国際感覚を育む  

ALT側は、市内の小・中・義務教育学校48校に配置されている37人のうち約20人が参加。ふだんはそれぞれの学校に分かれて活動しており、みんなが顔を合わせ協力して指導にあたるのはこのプロジェクトが数少ない機会となる。  

「どんな活動にするかオンラインでやりとりしながら、短期間で計画を立てた。いろいろなアイデアを出し合い、その中から子どもたちのスキルに合わせて内容を工夫、動画教材や会場のかざり付けなども力を合わせて作った。みんなのがんばりが子どもたちにも伝わり、楽しみながら英語に親しんでもらえた」と、アドバイジングALTの3人は充実(じゅうじつ)した表情で話した。  

市教育局学び推進課の主任指導主事は次のように話す。「外国語教育では言語能力を育むだけでなく、それ以上に国際理解教育の視点から国際感覚を身に付けることが重要。多様な文化や価値観にふれることで、相手を尊重し、協力して新しいものを作り上げられる人に育ってほしい。そして国際人として、グローバルな社会へはばたいてほしいと願っている」。