牛久市/神谷小学校
地域の人の協力で野菜を栽培 育てる喜びと感謝の心を育む
「未来をたくましく生き抜(ぬ)く力をもった児童の育成」を教育目標にかかげる牛久市立神谷小学校。地域の人と積極的に交流し、学校に隣接(りんせつ)する「すくすく農園」では、地域の人の協力でたくさんの農作物を栽培(さいばい)している。11月24日(金)には感謝の気持ちを伝えようと、日ごろお世話になっている地域の人を招待(しょうたい)し、「感謝の集い」が開かれた。
地域の人の協力で畑で農作物を栽培
春にはジャガイモの種イモやサツマイモの苗(なえ)を植え、落花生の種をまく。各自が持ち寄った野菜の苗も植え、夏になるとキュウリやナス、トマト、ズッキーニ、オクラ、スイカなどさまざまな夏野菜が実をつける。秋には大根の種をまき、大根の葉が青々としげる。学校裏の「すくすく農園」では、農園ボランティアの人たちが畑を耕して苗や種を準備してくれたり、草取りをしてくれたりしてくれるおかげで、一年を通して農作物がすくすく育っている。子どもたちは土にふれ、種まきから収穫(しゅうかく)まで体験することで作物を育てる喜びを実感し、同時にサポートしてくれる地域の人たちへの感謝の気持ちも育んでいる。
11月24日(金)には3年生の親子学習会が行われ、親子で大根の収穫を体験。大きな葉の根元を引っ張り、立派に育った大根をぬく度に子どもたちのうれしそうな笑顔がはじけた。
「感謝の集い」で大根をプレゼント
ふだんから多くの地域の人に支えられている子どもたち。日ごろ感謝の気持ちを伝えようと、同日には集会委員会が企画(きかく)運営し、「感謝の集い」が開催(かいさい)された。農園のサポートや登下校の見守り、読み聞かせなど、お世話になっているボランティアの人たちを花のアーチとはく手でむかえ、どのように学校生活を支えてくれているかを紹介(しょうかい)した。1・2年生はかわいらしいダンスを披露(ひろう)し、4年生からはみんなで作ったメッセージカードをプレゼント。3年生からは収穫したばかりの大根も手わたされた。子どもたちもボランティアの人たちも笑顔いっぱいの心温まる交流会となった。
認め合い、助け合い、支え合う関係づくり
「おかげさま」「おたがいさま」があふれる学校づくりを進めている同小には、「あいさつサンキュー委員会」がある。みんなであいさつを交わし、友達や家族に感謝の気持ちを伝えようという委員会だ。登校時に元気に声をかけ、大きな声であいさつを返してくれた児童の名前をお昼の放送で紹介したり、友達や家族への感謝の気持ちをカードに書いてろう下に掲示(けいじ)したりしている。友達の良いところを見つけて認め合い、助け合い、支え合える関係が、これらの活動を通して育まれている。
また先生たちがほこらしく思っているのが、朝のボランティア清掃(せいそう)だ。登校してきた子どもたちが学習準備をすませた後、教室やろう下、階段などを自主的に清掃している。6年生が始めたこの活動を下の学年の子どもたちも見習い、6年生は1年生に掃除(そうじ)の仕方を教えながら行っている。「よく働き、人を思いやり、優しく親切でみんなと仲良くできる子どもたち」とたたえる教頭。これからも子どもたちの良さを大切にしつつ、すべての子どもが安心できる学校づくりをしていきたいと考えている。