牛久市/おくの義務教育学校

小学生新聞

ユネスコスクールとして教育活動 海外の学校と交流を深め共に学ぶ

 小規模特認校として市内全域から通学できる牛久市立おくの義務教育学校。全校児童生徒の約3分の1が学区外から通学する同校では、2018(平成30)年からユネスコスクールとして特色ある学校づくりに取り組んでいる。1月22日(月)には、3年前から交流を続けてきた台湾の双溪小学校の6年生12人と引率の先生8人が同校を訪れ、8年生との交流を楽しんだ。

国際交流をしながら共にESDに取り組む

 「環境(かんきょう)・郷土教育(ESD)」「国際教育」「英語教育」の三つのテーマを1~9学年を通して学習の中で系統的に位置づけ、資質や能力を育てている同校。国際交流を活発に行い、海外の学校と共に世界の共通の課題について学びながらESD(持続可能な開発のための教育)に取り組み、学習の成果として世界に届けるメッセージをこめた壁画を共同制作する「アートマイル国際協働学習」にも毎年参加している。

 双溪小学校は2年前、パートナー校としていっしょにアートマイル国際協働学習に取り組んだ学校。当時はコロナ禍(か)ということもあり、オンラインで交流しながら環境問題について考え、意見を交わし、共にデザインを考えて壁画を完成させた。その後も交流は続き、コロナ禍が収まった今年度、対面での交流が実現した。

台湾の6年生が仲良く8年生と交流

 出むかえたのは当時6年生だった8年生。ウェルカムパーティーの後、いっしょに書道をしたり、琴(こと)の演奏を披露(ひろう)して教えてあげたりした。給食もいっしょに食べ、交流タイムではおにごっこやバトミントン、トランプなどをして仲よく遊ぶ姿が見られ、すっかり打ち解けた様子。フェアウェルパーティでは、双溪小学校の児童たちがリコーダーの演奏を発表し、校長先生からは「国境をこえた美しい友情を築くことができた。今日の交流が永遠の思い出になることを願っている」とメッセージも頂いた。

 「英語を使ってコミュニケーションを取ることができ、とても充実(じゅうじつ)した活動ができた。3年間交流が続いていたことがすばらしい」と校長。実際に英語を使う機会を得たことで、生徒たちから「もっと英語を勉強したい」という声も多く聞かれたという。

 双溪小学校とは昨年度、音楽での交流を行い、演奏を披露し合った。今年度は4年生がオンラインで交流していて、おたがいの国の食べ物や文化、テレビ番組などを紹介しあう冊子(さっし)を協働で作成した。同小とは今後も長く交流を続けていくつもりだ。

6年生全員で制作した壁画が台湾へ

 アートマイル国際協働学習には今年度も6年生が取り組んでいる。台湾の嘉義市の小学校とオンラインで共に学び、6年生全員が協力して大きな布の半分にメッセージをこめた絵を完成させた。先日この絵を台湾に送り、残りの半分に台湾の子どもたちが絵を描(か)いて完成させる予定だ。

 また12月にはイギリス人の先生が来校し、1・2年生が授業を受けた。イギリスの食べ物やスポーツ、ゲームなどの話に興味しんしんで学んだ後は、いっしょに英語の歌を元気に歌い、楽しくイギリス文化に触れることができた。  「ユネスコスクールのおかけで豊かな学びができている」と校長。特色ある教育で「夢と自信をもち、おくのを支え、未来にはばたく児童生徒の育成」を目指している。