取手市/取手東小学校

小学生新聞

学習意欲を引き出す体験活動 講師を招いて専門家から学ぶ

 「見て・聞いて・やってみる」体験活動から学習意欲を引き出す授業づくりに取り組んでいる取手市立取手東小学校。子どもたちが本物にふれる機会を増やそうとゲストティーチャーを招いての出前授業などを行ってきた。実際に専門家とふれ合う活動を通して、子どもたちは生き生きと学んでいる。

アナウンサー体験でテレビ番組制作

 6年生がキャリア教育の一環(いっかん)として取り組んだのがアナウンサー体験。テレビ局の出前授業で、アナウンサーからアナウンサーの仕事について話を聴(き)いた。そして早口言葉や発声などの練習をいっしょに行ったり、実際にニュースを読んでもらったりして、子どもたちはプロの技術の高さを実感した。またキャスターやカメラマン、リポーターなど子どもたちで役割を分担し、番組づくりも体験。スタジオではキャスターが番組を進行し、ほかの場所にいるリポーターに中継(ちゅうけい)でつないで、テレビの番組がどのように作られているか学んだ。アナウンサーやテレビ局の仕事にふれ、子どもたちは楽しみながら生き生きと取り組んだ。

 またプロバスケットボールチーム「ロボッツ」の選手とも交流。選手の大きな体におどろき、実際にプレイも目にして、スポーツ選手のすごさを知る機会となった。

人や動物とふれ合う体験活動から学ぶ

 3年生は国語の単元にあるパラリンピックに関連した授業で、指導者を招いてパラリンピックの種目の一つであるボッチャを体験した。ほかにもタグラグビーを体験したり、1年生は動物愛護センターの人に来てもらい、犬とふれ合って動物愛護の気持ちを育んだりした。

 コロナ禍(か)を経て、対面での交流ができるようになった今年度。「子どもたちに有意義な活動を提供したい」とさまざまな体験活動に取り組んできた同小。教頭は「実際に人と会い、専門家の話を聴いたりいっしょに体験したりする活動に子どもたちは積極的に取り組み、本物にふれることで多くを学んでいる」と学習の成果を話す。

東小フェスティバルや異学年交流も

 昨年11月には全校児童が体育館に集まり、「東小フェスティバル」を開催(かいさい)した。いつも登下校を見守ってくれている地域の人たちを招いて「感謝の会」を行い、「ありがとう」の気持ちを伝えた後は、「好きなこと・得意なこと発表会」。全学年から26組の子どもたちが出場し、ダンスやけん玉、とび箱、マット運動など、それぞれがみんなの前で発表した。発表者をみんなで応えんし、たくさんのはく手を送って、大いに盛り上がった。

 また異学年交流では、1年生と2年生が「おもちゃまつり」を行い、それぞれおもちゃのお店を開いて仲良く遊んだ。ふだんの清掃(せいそう)時には、高学年が「アンバサダー」のビブスを付け、低学年の教室に行って掃除(そうじ)の仕方を教えながらいっしょに活動している。ビブスを付けることで高学年は学校のリーダーとしての自覚をもち、低学年はあこがれをもって安心してお兄さんお姉さんといっしょに活動できるという。

 体を動かすことが大好きだという同小の子どもたち。ゲストティーチャーや地域の人、異学年での子ども同士の交流など、多くの人とふれ合い、共に活動しながら、健やかに成長している。