土浦市/神立小学校
毎日が異文化交流の場 世界のみんなと元気にあいさつを
今年度、土浦市立神立小学校は創立50周年をむかえた。11月22日(金)には全校児童と教職員、市や地域の代表者らを招いての記念式典が予定されており、学校教育後援(こうえん)会からおくられる新たな遊具の設置準備などが進められている。また、式典当日は同小が毎年開いている「世界となかよし集会」が開催(かいさい)される予定で、「国際色豊かな本校の特色をたくさんの人に見てもらう機会になれば」と校長は話す。
世界となかよし集会で外国の文化を身近に
同小の近くには大規模な工業団地があり、そこで働く外国籍(がいこくせき)の親をもつ児童たちが多く通っている。ブラジル、インドネシア、フィリピンなど出身はさまざまで、5月1日現在で13か国65人の外国籍児童が通う。なかには日本語をまったく話せない児童もおり、2人の日本語指導教師を加配するとともに8人の日本語ボランティアを配置して日本語教育にあたっている。
「世界となかよし集会」は、学年ごとに世界の国々の文化や料理などを調べて紹介(しょうかい)したり、その国の歌やおどり、遊びなどをみんなで楽しんだりして国際交流を深める行事で、同小ならではの特色をいかしたもの。ふだんの学校生活での異文化交流に加え、こうした機会を通して交流と共生の輪が広がっている。
学校へ行くのが楽しみ 明日へつながる毎日を
「島国の日本は世界の人と交流する機会が少なくなりがちだが、国際色豊かな学校で過ごした経験が異文化交流のハードルを下げ、将来世界へ飛び出し国と国をつなぐ窓口となるきっかけになれば」と、多文化共生の心が自然に育つことへの期待を寄せる校長。だれもが仲良く言葉を交わす、明るくいきいきとした学校づくりを目指して「明日が楽しみ、あいさつ日本一学校」をスローガンにかかげている。明日が楽しみになるよう、児童にとっても教職員にとっても「行くのが楽しい」学校であるための合言葉は「あいこそ」。これは、あいさつは目を見て、声かけはやさしく、そうじはだまって自分から、という三つの約束の頭の文字をとったものだ。
目を見てあいさつがおたがいの元気のもと
「毎朝校門に立っていると、目を見て元気にあいさつしてくれる児童もいれば、しょんぼりした様子の児童もいる。そんな日は一日気がかりだが、下校時にニコニコとあいさつしてくれると学校で楽しい時間を過ごせたのだなとうれしく感じてこちらも元気をもらう」と目を細める校長。たくさんの友だちと遊び、学び、豊かな時間を過ごして神立小の児童たちは大きな世界へ羽ばたいていく。