つくば市/秀峰筑波義務教育学校

フリートークやあいさつ運動など対話による魅力ある学校づくり

 つくば市立秀峰筑波義務教育学校では「対話」を学校づくりの柱としている。毎日の授業や特別活動などでの対話を通して他者の考えを知り、自分の考えの幅(はば)や奥(おく)行きを広げ、自己肯定(こうてい)感を高める。今年度は日課に「フリートークタイム」を設定し、対話のトレーニングにも取り組んでいる。

楽しんで対話力を向上フリートークタイム

  フリートークタイムは週1回、朝の活動の時間に設けられている。その日のお題は、「犬派?ねこ派?」「過去カメラか未来カメラ、持てるならどっち?」のような択一(たくいつ)的なテーマや、新聞やニュースで話題になったことなど学級によって幅広く、それについてペアやグループになって対話する。
 ユニークなお題で対話がはずむほか、聞き手の質問を受けて答えるといった過程を通して、話す内容にも深みが増し、さらに、どのように話せば分かりやすく伝わるかも意識されるようになってきた。

低学年児童も自主参加新しいあいさつ運動

 対話による学校づくりの一つに、新しいスタイルでのあいさつ運動がある。従来のやり方は、あいさつが返ってこない場合も少なくなく、一方通行になっていた。もっと楽しみが倍増するようなあいさつ運動にしたいと、児童生徒会が話し合いを重ねて考え出したのがスタンプカード方式だ。
 スタンプカードを作って全児童生徒に配付し、あいさつ運動時にあいさつをした児童生徒に役員がスタンプをおす。運動期間中は、長テーブルの前に毎日行列ができ、「おはようございます」の声が飛び交うとともに、「スタンプお願いします」「ありがとうございます」といったやり取りから自然に対話が生まれた。
 低学年の中からも、あいさつ運動に自主的に加わる子たちが現れた。運動を運営する児童生徒会役員の間に低学年が交じっていっしょにあいさつする姿は、連帯感や温もりをいっそう高めてくれた。
 「これまでにないあいさつ運動となって、私たち役員も大きなやりがいを感じることができた。児童生徒のみんなと史上最高の秀峰筑波を作り上げていきたい」と、あいさつ運動を率いた児童生徒会長は話した。

地区防災イベントで地域の人たちとも対話

 同校では来年1月末、筑波地区の防災イベントに学校全体で参加し、児童生徒の防災意識を高めるとともに、地域との交流を図る予定だ。「コミュニティ・スクールとして、地域のみなさんとの交流による対話を通して、地域とともに魅力(みりょく)ある学校づくりに取り組んでいきたい」と副校長は話している。