牛久市/牛久小学校

小学生新聞

創立150周年を記念して 愛校心や郷土愛を育む取り組み

今年度、創立150周年をむかえた牛久市立牛久小学校。1872(明治5)年、学制が発布された年に寺子屋から誕生した学校で、曾(そう)祖父母の代から4代にわたって通っている子どももいる。校庭には、子どもたちから募集(ぼしゅう)したスローガン「祝150年 歴史をつないで未来へ進め うしくっ子!」のパネルがかかげられ、これからを生きる子どもたちを見守っている。

地域について学び学習発表会

 150周年を記念し、「愛校心や郷土愛を育むとともに、自己を高めたがいに支え合う、未来にかがやく児童の育成」をねらいとしたさまざまな活動に取り組んできた同小。その一つとして、学校や地域に目を向け、それぞれの良さを発見しようと、各学年で地域の自然や農業、歴史、まちづくりなどに関する学習を行い、2022年11月の学校公開日に学習の成果を発表した。

 3年生は総合的な学習の時間で「わたし・ぼくの牛久ふるさとじまん」というテーマで、牛久市について学んだ。地域の人をゲストティーチャーに招き、牛久市の歴史や自然、行事などにについて学習したり、牛久シャトーを見学したりした。また夏休みには、各自で地域の史跡(しせき)や観光施設(しせつ)などを訪ね、見てきたことや調べたことをパワーポイントでまとめて資料を作成。学習発表会では、一人ひとり電子黒板の前に立ち、自信をもって友達や保護者に発表することができた。

 「この取り組みを通して、子どもたちは地域のさまざまな魅力(みりょく)に気付き、地域の歴史や自然に興味をもつようになった。また、その後の社会科の学習では、牛久市とほかの市を比べてみたりするなど、より主体的に学習に取り組む児童が増えた」と3年生の担任。

地域に支えられ米作り体験

 5年生は地域の人の協力で米作りを体験。地域の人が田んぼや苗(なえ)の準備をしてくれ、地域の人の指導のもとで田植えにチャレンジ。どろんこになりながら一生けん命植えた苗は大きく育ち、秋には稲(いね)かりも行った。かり取った稲は白米となって届けられ、家庭科の時間にご飯をたいて味わう予定だ。子どもたちは米作りの大変さを実感するとともに、地域の人たちに支えられていることに気付くきっかけにもなった。

航空写真や作文で愛校心を育む

 150周年を記念して2022年4月には、子ども達が考えた図案で、航空写真も撮影(さつえい)した。全校児童が参加し、パネルを頭上にかかげて校章と「祝150周年」の文字を描(えが)き、ドローンを使っての撮影を楽しんだ。

 また昨年6月には「牛久小大好き」作文発表週間を実施(じっし)。全校児童が牛久小の好きなところについて短い作文を書き、日がわりで学級ごとに数人ずつ給食時の放送で発表した。「やさしい友達がたくさんいるところが好き」「おいしい給食が好き」「グループやペアで学ぶ勉強法が好き」「好きな本がたくさんある図書室が好き」など、たくさんの「好き」の発表に、子どもたちは黙食(もくしょく)をしながらじっと耳をかたむけ、牛久小の良さを再確認した。

 150周年記念の取り組みを行うにあたり「子どもたちの意見を尊重し、子どもたちが興味関心をもって主体的に取り組めるように行ってきた」と教頭。「これらの活動を通して、牛久小や牛久市をもっと好きになってくれるとうれしい」と話した。