取手市/白山小学校

地域を活用して地域とともに子どもたちを育てる

   4年前から始まった校舎の長寿命化改良工事で増築や改築が行われ、真新しい学校に生まれ変わった取手市立白山小学校。工事中は校庭が使えないなど不便も多かったが、昨年度から始まったコミュニティ・スクールにより地域と連携(れんけい)することで、子どもたちの笑顔があふれる充実(じゅうじつ)した活動を行うことができた。

取手競輪場で体育や持久走大会

昨年度からコミュニティ・スクールを導入し、地域とともに学校運営に取り組んでいる同小。学校と地域住民で構成される学校運営協議会には、地域の施設(しせつ)である取手競輪場の事務所所長や取手ウェルネスプラザの館長、たいけん美じゅつ場VIVAの所長などにも参加してもらい、協力を求めた。

 昨年は工事で校庭が使えなかったため、取手競輪場を貸してもらい、バンクの中のしばふのグラウンドで体育の授業を行った。広々とした場所での体育に子どもたちは大喜び。傾斜(けいしゃ)がついているバンクに上ってみたり走り回ったりして、思いきり体を動かした。12月に行われた持久走大会も競輪場のトラックを使って実施(じっし)し、保護者も応えんに訪れた。

ウェルネスプラザやVIVAとも連携

 11月には取手ウェルネスプラザで学習発表会を行った。歌や音楽劇、群読など学年ごとに練習を重ねた立派な発表を保護者に披露(ひろう)した。なかでも毎年5年生が取り組んでいる同小伝統の組曲「利根川の詩」では、利根川の歴史、人とのかかわりや思いを歌とおどりで表現し、観る人に感動をあたえた。午後からはPTAが中心となって白山まつりを開催(かいさい)。5年ぶりに盛大に開催されたイベントに子どもたちは大いに盛り上がった。 

 たいけん美じゅつ場VIVAとの連携(れんけい)では、3年生がVIVAで作品を鑑賞したり、作家に来校してもらって絵画の指導を受けたりした。大きな紙に子どもたちが自由に絵を描(か)いたものに作家が加筆して仕上げてくれ、作品づくりの楽しさも存分に体験した。

笑顔いっぱいの学校づくりを目指して

 「今後も地域の人材や施設をどう活用していくか、どうやって地域にかかわってもらい、どう盛り上げていくか工夫していきたい」と教頭。コミュニティ・スクールをより発展させるために、地域に向けた発信や新たな地域人材の協力なども考えている。

 「頭を動かす、心を動かす、体を動かす教育活動の実践(じっせん)」を今年度の組織目標にかかげる同小。「ともに伸びよう笑顔いっぱい白山小」を目指して、児童も教職員もだれもが楽しいと思える心地いい学校づくりに努めていく。