つくば市/翠輝学園

校歌に感謝の思いをこめて 作った人たちと歌声で交流

 つくば市立翠輝学園は「一人残らず幸せになれる学校」を教育目標に、今年度生まれたばかりの新しい学園だ。みどりの南小学校・中学校では昨年11月22日(金)、「音楽のきずな〜校歌の物語〜」と題した開校記念イベントも開かれた。

子どもたち自身が主体となって進める
 開校記念イベントでは、すてきな校歌を作ってくれた人たちをどう歓迎(かんげい)しようかと、小学校と中学校からそれぞれ実行委員をつのってさまざまな企画(きかく)を考え、メッセージボードの作成や会場のかざりつけ、当日の進行などもふくめ、すべて子どもたち自身が主体となって進めてきた。
 イベントで子どもたちは、ありがとうの気持ちを伝えるため、学年ごとにとったお礼のメッセージビデオを上映。続いて「校歌のどんなところが好き?」という質問に対しては「聞くと心がほっとしていい気持ちになる」「明日からがんばろうという気持ちがわいてくる」などの感想が挙がった。また児童代表の6年児童は、「初めて聴(き)いたとき、その心地よいメロディーと温かい歌詞に感銘(かんめい)を受けました」と、お礼の言葉の中で述べている。

作詞・作曲してくれた4人の音楽家を招待

 このイベントには、小学校の校歌「みどりに包まれて」を作詞した深見奈々子さん、中学校の校歌「宙〜翠の風の中〜」を作詞した深田悦之さん、これら2曲を作曲した小倉良さん、ストリングスアレンジを担当した山岡恭子さんの4人が招待された。
 作曲者の小倉さんはつくば市出身で、松田聖子さんのヒット曲「あなたに逢いたくて」などが代表作として知られている。いままでに450曲以上を手がけてきたが、校歌を作るのは今回が初めて。「校歌だからこうしようなどとは考えず、ふつうのポップスとして聴けるものにした」といい、また作詞者の深見さんは「自分の気持ちの変化を楽しみながら歌ってほしい」と呼びかけた。

音楽で心がつながり高まった愛校心

 最後に子どもたちによる校歌の披露(ひろう)があった。全校児童が一堂に集まって歌うのはこれが初めて。「立つぞ」という子どもたちからの自然なかけ声で全員が立ち上がり、子どもたちから自然にわきあがる思いがこもった歌声が、ホールいっぱいにひびきわたった。「音楽のパワーを体全体で感じた」と小倉さん。
 校長は「この音楽のきずなを大切にし、すばらしい校歌を大切に歌いついでいきたい。そして子どもたちには卒業後、大人になっても、この歌を聴いて小学校生活をなつかしく思い出してほしい」と話した。