取手市/山王小学校

英語に親しめる工夫が盛りだくさん 少人数で学ぶ生きた国際・英語学習

2021(令和3)年度から小規模特認校としてスタートした取手市立山王小学校。市内全域から通学でき、現在は4割ほどの児童が学区外から通学している。少人数教育のメリットを生かしたきめ細やかな指導や、英語教育や芸術活動などの特色ある教育活動を実践(じっせん)し、教育目標である「みんなでつくろう 笑顔あふれる 山王小」の実現に向けて取り組んでいる。

英語ネイティブの先生と英語でやりとり

 同小がとくに力を入れているのが、生きた英語で学ぶ国際教育や英語教育。英語の「スペシャリスト教員」であるルー先生が常駐(じょうちゅう)し、1年生からオール・イングリッシュの授業を行っている。
 5月21日(水)、「イングリッシュルーム」で行われていた4年生の英語の授業では、天気によってどんな遊びができるかをテーマに、「sunny」「rainy」など天気を表す単語や、「jump rope」などの単語を学び、さらに遊びにさそう「Let’s~」という表現を使って友達同士でやりとりした。ルー先生が英語で問いかけると子どもたちは「Let me try!」と元気に手をあげ、分からない言葉は「英語で何て言うの?」と積極的に質問をする。クラス全員の11人で、和気あいあいとした楽しい授業が展開された。

日常的に英語に親しみ英語のイベントも企画

 同小では、1年生は週3回、朝の15分に英語学習を行い1コマの授業時間を確保、2年生は決められた授業時間以外に週1コマの英語の時間を設けている。授業以外にもルー先生は子どもたちと休み時間に遊んだり、給食をいっしょに食べたりして交流。朝はしょうこう口に立って、一人ひとりに「Good Morning!」と声をかけてくれ、学校生活の中で自然と英語でのコミュニケーションをとってくれる。
 また毎週水曜日は「イングリッシュ・デー」とし、朝のあいさつから帰りのあいさつまで、先生も児童もなるべく英語を使って生活し、給食時の放送でも英語でクイズを出すなど、英語に親しむ機会を多く設けている。さらに7月の第3土曜日には英語で職業体験を行う「イングリッシュ・アドベンチャー」を企画(きかく)。市内のALTやほかの小学校の子どもたちも参加して、ニュースキャスターやドクター、アイスクリーム屋さんなど、いくつもの職業を英語でやりとりをしながら体験している。

芸術家との創作活動や地域との交流も活発

 同小の特色として「創造する力・表現する力」の育成にも力を入れ、海外にルーツをもつアーティストとのアート交流活動や、地域の素材を使って創作する活動にも取り組んでいる。地域とも連携(れんけい)し、地域の人たちとともに行う活動も盛んだ。全校児童が友達の少人数の学校で温かなふん囲気の中、子どもたちはさまざまな体験を通して多くのことを学んでいる。