牛久市/岡田小学校

自校方式のおいしい給食で育む健康への関心や望ましい食習慣

 市内のすべての小・中・義務教育学校で自校方式給食を導入し、「おいしい」と評判の牛久市の給食。地場産の食材を積極的に使い、さまざまな食文化を楽しめるよう献立(こんだて)を工夫するなどして、食育に力を入れている。牛久市立岡田小学校でも、月に1回「食育の日」を設け、給食委員会が中心になってミニ食育指導を行い、給食を通して食の大切さを伝えている。

「食育の日」のお楽しみ給食委員会の食育指導

 毎月19日は子どもたちが楽しみにしている「食育の日」。献立は、4年生以上のクラスごとに考えたリクエスト献立で、カレーやからあげなど子どもたちの好きなメニューがならぶ。一人ひとりに「パクパクカード」を配付し、自分が決めた目標が達成できたらシールをはってもらえるため、子どもたちは完食を目指して張り切って食べる。
 食事の後は、もう一つのお楽しみである給食委員会が制作した食育指導の動画を視聴(しちょう)する。給食を作っている様子の映像を流したり、「パワフルレンジャー」にふんした給食委員の子どもたちが好き嫌いをなくす寸劇を演じたり、地場産の野菜「牛久野菜オーケストラ」を紹介(しょうかい)したり、食生活に関するクイズを出したりするなど、工夫を凝らした内容で食の大切さを伝えている。

豊富なメニューでさまざまな食文化体験

 同小では、ほかにも、本の内容に関連づけた「読書週間献立」、かみ応えのあるメニューが並ぶ「いい歯の日献立」、ほぼ茨城県産野菜を使った「地産地消ウィーク」、日本各地の郷土料理が味わえる「日本あじめぐり」、世界のめずらしい料理が出る「世界の料理」など、さまざまな食文化が体験できるバラエティーに富んだメニューがならぶ。
 牛久市では各校に栄養教職員がいて、献立も学校ごとにアレンジできるのも特色だ。同小の栄養講師も「旬(しゅん)の食材や地場産の野菜を使い、子どもが苦手な野菜や素材でも、なるべく食べやすいように調理法や味つけを工夫している」と話し、給食中は各教室を回って子どもたちに声かけをしたりしている。

食育に取り組み望ましい食習慣を形成

 おいしい給食とさまざまな取り組みにより食への関心も高く、「今日の献立は〇〇だね」「今月の動画は何かな」など、給食をとても楽しみにしている子どもたち。家庭でも給食が話題になり、食育の取り組みは保護者からも高く評価されているという。
 健康に関心をもつこと、よくかんで食べること、残さず食べようとする気持ちを育てること、食への感謝の気持ちを養うこと、それらを学校給食を通して育み、望ましい食習慣の形成と自己管理能力を育てることをねらいとし、これからも食育に取り組んでいく。