守谷市/黒内小学校

生成AIの活用により実現する 興味関心を高める個別最適な学び

 文部科学省が進めるリーディングDXスクール事業における生成AIパイロット校として、授業の中で生成AIの活用をすすめている守谷市立黒内小学校。児童の情報活用能力の向上を目指しつつ、「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実(じゅうじつ)や効率化を図り、主体的・対話的で深い学びの実現に向けた新しい形態の授業が展開されている。


生成AIの活用により興味関心が高まる授業

 6年生の社会科、江戸時代の身分制度について学ぶ授業では、あらかじめ先生が武士・百姓・町人(職人)・町人(商人)についてプロンプトを入れてそれぞれの身分をつくり、子どもたちは「どんな仕事をしているの?」「仕事の楽しみは?」「何を食べている?」などの質問をして答えてもらった。そして自分が江戸時代に生きていたら何の職業につきたいか思いをめぐらせ、友達同士で話し合ったりして楽しく学習することができた。
 また5年生の国語の授業で宮沢賢治の作品を題材に表現の工夫について学習した際、オノマトペを使わない文章を生成AIに作成してもらった。子どもたちは二つの文章を見比べることで、オノマトペの独特なリズム感によって創造的で豊かな世界観を表現していることを理解した。

個別最適な学びを実現生成AIは各自の先生

 4年生の国語のつなぎ言葉の学習では、問題に対して各自が入力したつなぎ言葉を生成AIが添削(てんさく)。まちがっているところやより良い言葉など、個別に的確なアドバイスをしてくれた。
 また作文が苦手な子が単語を入力して文章にしてもらうことで作文を書く手がかりが得られたり、体育のふり返りではげましの言葉やアドバイスをもらったりというように、生成AIが個別にサポートを行っている。
 先生一人ではすべての児童に適時に対応することが難しいが、生成AIを活用することで個別最適な指導をすることが可能になる。また消極的な子どもも生成AIには気後れせずに質問できるというメリットもあり、自分だけの先生として活用している。

デメリットも知り有効活用できるように

 生成AIの活用で重要なのは適切なプロンプトの立て方。子どもたちも高学年になると自分たちでプロンプトを立てられるようになり、情報処理能力の向上を実感するという。また生成AIは正解でないという意識を常にもつことも重要だ。疑ってみることが大事であることを子どもたちに伝え、生成AIが作成する文章や作品はヒントや参考であり、最後は自分の手で仕上げることを大切にしている。  校長は「生成AIのデメリットも理解したうえで社会に役立つような使い方を学び、これからますますデジタル化していく社会を生きる子どもたちに、自信をもって使えるようになってほしい」と期待している。