取手市/取手西小学校
SDGsの視点から学び考え
未来を生きる力を育む
取手市立取手西小学校では、SDGsが身近な課題であることに気付けるよう、学習や生活の中にSDGsの視点を取り入れる工夫している。授業で関連付けることはもちろん、校内の各所に17の目標のアイコンを掲示(けいじ)することで、自分たちが行っている学習や活動がどの目標と関連しているのか、子どもたちは意識するようになってきている。
外部講師から学ぶ
未来の交通や環境問題
10月7日(木)、6年生を対象に「トヨタ未来スクール 未来モビリティプログラミング教室」が行われ、外部講師から未来の交通や環境(かんきょう)問題について学んだ。プログラミング学習では、「11住み続けられるまちづくりを」の視点から、トヨタが開発している自動運転車の疑似体験として、プログラミングによるミニロボット操作に挑戦(ちょうせん)。だれもが必要な時に必要な場所へ行くことができる新しい交通手段である「イーパレット」の仕組みを学習した。
また「7エネルギーをみんなにそしてクリーンに」「13気候変動に具体的な対策を」の視点から、二酸化炭素を排出(はいしゅつ)せず、環境に優しい燃料電池自動車の仕組みについても学習。トヨタが開発した水素自動車も見学させてもらい、最先たんのテクノロジーにふれ、未来の社会や生活をイメージできる貴重な体験となった。さらに11月の修学旅行でも、世界初の水素発電ホテルを見学し、SDGsに向けた取り組みを学ぶ予定だ。
SDGsと関連づけて
6年生は「11」の視点から、学校周辺の安全マップ作りにも取り組んでいる。通学と中の危険か所の写真をとってGoogleMapに入力し、PTAが収集した危険か所と合わせてホームページで公開する準備を進めている。さらに通学路の危険性について考え、危険を回避(かいひ)するために何ができるかを話し合い、住みやすい街づくりを目指している。
5年生の宿はく学習でも「17パートナーシップで目標を達成しよう」を意識して仲間と協力して活動し、野外すい飯では「12つくる責任つかう責任」や「13」の視点から、食べ物に感謝して残さず食べることや、ゴミをきちんと分別して捨てることなどに留意して活動した。
4年生は、生ごみ処理機で給食の残りから作られた肥料の適切な活用方法を探る研究を行った。「15陸の豊かさを守ろう」を意識して植物の生長の様子を観察するだけでなく、「12」や「13」の視点から環境問題にも目を向ける気づきとなった。
「自分事」になるように
「SDGsの視点をもち、自分たちの生活や学びが未来につながっていることを知ることで、学びや気付きが生まれ、興味のはばが広がっている」と教務主任の遠藤尚子先生。学校生活の中に浸透(しんとう)させることで、子どもたちはSDGsを「自分事」として考えられるようになってきているという。「すべての生活や学習がSDGsにつながっている感覚を持ち、未来を生きる力になってくれたら」と校長も期待をこめた。