水戸市/大場小学校

小学生新聞

「ありがとう」の言葉を大切に「つながる思いプロジェクト」

水戸市立大場小学校は、学校体育・保健安全教育が特色の小規模特認校。学び合いを生かした体育授業、ICT機器を活用した保健教育や食育の充実(じゅうじつ)、災害時に自分の身を守るための体験的な活動を通して、自分で考えて行動できるような教育を推進している。めぐまれた環境(かんきょう)のなか、思い合う心を大切に子どもたちは学んでいる。

「ありがとう」の言葉を伝えよう

 「思いや考えに向き合い、自らともにつながる児童の育成」が同小の今年度の目標。「自らともにつながる」をキーワードに、自己肯定(こうてい)感を育てるための「つながる思いプロジェクト」を展開している。「ありがとう」という言葉を人に伝えたり、人から言ってもらったりすることで人間関係をつくっていく。帰りの会では、「ありがとう」と思った出来事をクラスで発表する。例えば「転んだ時に優しく声をかけてくれてありがとう」、「手伝ってくれてありがとう」など、意識的に思いを話す取り組みを行っている。「ありがとう」によって気持ちをつなぎ、自信を持って勉強や運動に取り組もうということだ。

みんなで過ごす楽しい時間も再開

 運動会は5月に、全学年いっしょに半日で行った。少人数校のため保護者の人数制限は設けず、親子種目もできて、子どもたちも保護者もみんなの笑顔が見られた運動会になった。宿泊(しゅくはく)学習も、今年は感染が落ち着いている11月に5、6年生が一泊で水戸市少年自然の家で実施(じっし)した。ちょうど月食の日で、きれいな夜空を見られて思い出の一日となった。

 また同小では、PTAを中心に保護者の協力で夏まつりを毎年行っている。2年間は中止だったが、今年は11月に秋まつりとして開催(かいさい)。学年ごとにおみこしのかざり付けをし、会場の体育館をねり歩いたり、保護者の用意してくれた縁日(えんにち)コーナーで、射的やくじ引きなどのゲームを楽しんだ。

地域に見守られ地域を思う人に育つ

 同小では毎年、保健安全教育の一環(いっかん)として、自然災害に備える避難(ひなん)訓練を行っている。学校から近くの高台の常澄運動場に避難する訓練の際には、見守り役を地域の人たちがしてくれる。さらに茨城県防災士会を講師に招き、「学校へようこそ」の時間の中で防災体験活動を実施(じっし)。学校が避難所になった時の対応を、カードゲームを通して学んだ。「学校が避難所になった時に、主体的に自分ができることを考え、周りの人のことを考えて行動ができるような学びをしている。今年もつながる思いを大切に、いろいろなことにチャレンジしていってほしい」と教頭は話した。