牛久市/岡田小学校

岡田小

地域が共に学び学校運営に参画するコミュニティ・スクールを実践

学校運営に保護者や地域住民が参画し、学校と家庭と地域が協働して学校づくりを進めるコミュニティ・スクールを実践(じっせん)している牛久市立岡田小学校では、学校生活のさまざまな場面で地域の人たちがかかわっている。学校運営協議会を通して、地域の人たちが学習の課題や目標を共有しているからこそできる活動で、子どもたちは貴重な体験をしながら多くのことを学んでいる。

地域人財を活用し学習をサポート

 保護者や地域住民、教職員らが参加する学校運営協議会。学校の経営方針を共有したり、活動計画を立てたり、課題を話し合ったりする場で、地域の人たちも意見を述べ、学校運営に主体的に参加している。

 学習計画を立てる際には学年主任の先生や地域コーディネーター、地域の人たちで話し合う。このような学習や活動をしたい、そのためにこのような専門家を呼んでほしい、ボランティアを集めてほしいなど、先生の要望を聞いて、地域の人財を生かしてどのような協力ができるかを考える。決まった予定はカリキュラム表に記入し、子どもたちも確認できるようにろう下にけい示している。

地域の人の協力で本物にふれる学習

 例えば1年生は生活科「むかしあそびにちょうせん」で、地域の高れい者にコマやおはじき、竹とんぼなどを教えてもらい、いっしょに遊んだ。2年生の生活科「町たんけん」では、ドラッグストアや花屋などいくつもの店が協力してくれ、地域の人が子どもたちに付きそってくれた。3年生は消防団の人から話を聞いたり、4年生はそろばん、5年生は裁縫(さいほう)や調理実習の授業の際にサポートしてもらったりした。

また5年生は、地域の人の協力で田植えから稲(いね)かりまで米作りを体験。「福祉」の学習では、盲導犬を連れた視覚障がい者の話を聴(き)いたり、点字や手話の体験をしたり、教科書では学べない貴重な体験をした。

 そして6年生の「マイドリームウォッチング」の学習では、救急救命士、弁護士、幼稚園の先生など、地域の人や同小の卒業生など7人が来校し、仕事に関する話をしてくれた。子どもたちは真けんに耳をかたむけ、さまざまな職業について知ることができた。

地域の人に見守られ安心と夢中の学校生活

 授業以外にも登下校時に付きそってくれたり、先生たちが研究授業に参加するために自習になる際に教室で見守ってくれるなど、ふだんの学校生活でもサポートをしてくれる。また学校運営協議会の委員は研究授業に参加して子どもたちの様子や反応を観察し、授業後の協議会で感想や意見を述べるなど、授業づくりにも積極的にかかわっている。

 「手伝いというよりも、共に学び、子どもたちのために何ができるかをいっしょに考えてくれている。地域の貴重な人財と学校を結び付けてくれるおかげで、子どもたちは本物にふれることができ、教科書の学びだけでは得られないすばらしい体験ができる」と話す教頭。

 校門わきには四季折々の花が咲きほこり、夏には七夕かざり、冬にはクリスマスツリーも登場する。これらも子どもたちが楽しく学校に通えるようにと地域の人たちが用意してくれている。多くの人に見守られながら、子どもたちは牛久市が進める「安心と夢中」がいっぱいの学校生活を送っている。