人類学者、後藤明さんが講演 つくばエキスポセンター

 プラネタリウム誕生100周年を記念した新しいオリジナル番組「星に導かれて~タヒチからハワイへの航海術~」が、つくばエキスポセンター(つくば市吾妻)プラネタリウムホールで上映されている。10月8日(日)、同番組を監修(かんしゅう)した南山大学人類学研究所特任研究員の後藤明さんによる講演会「星空人類学~人類学者が語る南太平洋に伝わる星座と暮らし~」が開かれ、約200人が参加した。

 ハワイや南太平洋の島々に、人々がいつ、どこから、どうやって渡(わた)ってきたかを研究する後藤さん。島々に伝わる星座をプラネタリウムで紹介(しょうかい)しながら、大昔の人々が、星を使って独自の航海術で海を渡ったり、漁の指標にしたりしたことなどを解説した。また、天の川の暗い部分も星座として見るなど、西洋の星座とのちがいについてもふれた。

 質疑応答では「星をたよりに発展してきた文化はどれぐらいありますか」「印象に残った神話は何ですか」など活発な質問が寄せられた。

 またオリジナル番組「星に導かれて~タヒチからハワイへの航海術~」も上映された。木ぼりのカヌーで大海原にこぎ出し、新たな移住先を求めた人々の時代にタイムスリップした少年ソラが、人々の勇気にふれ、自信を取りもどしていくストーリーに、参加者は熱心に見入っていた。

 同番組は11月30日(木)まで上映予定。

写真提供:公益財団法人つくば科学万博記念財団