土浦市/新治学園義務教育学校

たくさんのふれ合いと学びがある地域と ともに豊かな成長の毎日を
9学年がひとつの学び舎に集う土浦市立新治学園義務教育学校では、縦のつながりを大切にした異学年交流が盛んに行われている。日々の全校清そう活動や月に一度の特別活動「にいはりタイム」など上級生がリーダーシップを発揮して下級生の活動をやさしくサポートする場面も多く、校内にはいつも和やかな笑顔があふれるとともに児童生徒が主体となった活気ある自治活動が息づいている。
9学年合同での活動がやさしさと笑顔を育む
「にいはりタイム」は、1、4、7年生など、三つの学年で構成された30人ほどの班に分かれてレクリエーションを楽しむ時間だ。活動内容はおにごっこやケイドロといった外遊びや、室内遊びなど。各班の最高学年が毎回の活動の内容を考え、活動場所の準備から活動後のふり返りまでを取りまとめる。教職員も立ち会うが、「先生は見てるだけでいいからね」とけん制されることもあり、活動の主体はあくまで子どもたちだ。
レクリエーションの最中も上級生が下級生を気づかう場面は多く、ホワイトボードを使ってルールを分かりやすく説明したり、にげ足の速さを加減したり、全員が楽しい時間を過ごせるようにとのやさしい心が表れている。
さまざまな学びが縦の展開でより豊かに
同校では学習の時間にも異学年交流を取り入れ、田植えや稲(いね)かりなどの校外学習を複数学年で行うほか、昨年度は6年生と9年生が「ALTへオリジナルのフードメニューを考えて提案する」という内容で外国語の授業に取り組んだ。6年生は9年生からアドバイスを受けることで自信をもって発表することができ、9年生も6年生の発想力に感心したと、おたがいに良い刺激(しげき)が得られた様子だ。
また、5年生から部活動に体験参加ができ、実際の活動の様子や自分との相性を確かめたうえで7年次の正式入部に臨むことができるのも同校ならではの特色で、児童会や委員会活動も7~9年生と力を合わせることでより自治的に進められている。
笑顔も愛情も3倍に地域みんなの新治学園
「藤沢小、斗利出小、山ノ荘小、三つの学区がひとつになったことで新治学園としての個性が際立ち、地域の方々からの愛情もより深く強く感じられる」と校長。「3世代の家庭も多く、親子3代にとっての母校として大切にしたいというあたたかい気持ちがうれしい。登下校時の見守りや学校運営協議会などの活動にも、とても協力的」と地域への感謝の言葉を続ける。学年をこえて地域にも広がるきずなの中で、新治学園の子どもたちは楽しさと活力に満ちた毎日を過ごしている。