つくば市/洞峰学園
子どもたちの安全を見守るSANPO(さんぽ)などの取り組み
つくば市立洞峰学園では、2024年度からのコミュニティスクール導入を機に、学校ボランティアの取り組みについても、良いものは学園全体で共有したいと考えている。
ボランティアによる 見守りと交通指導
小野川小学校の「SANPO」は、児童の登下校を見守る交通指導ボランティアの活動だ。毎日ではなく自分のできるときに気軽に参加でき、自宅の前に立つだけでもいいし、犬の散歩や町内のごみ拾いなどをかねて、子どもたちに付きそって歩くのもいい。
「本校は学区が広く、通学手段も徒歩、バス、自転車とさまざま。徒歩の子も遠くから歩いてくるので、保護者や職員だけでは安全指導が大変。SANPOのみなさんが途中(とちゅう)でむかえてくださるのは、とてもありがたい」と校長。
バス通学の子には、バス停で待っていて学校までいっしょに歩いてくれたり、自転車の子がチェーンが外れたときは、軽トラにのせて送ってきてくれたり、転んでけがをした子の世話をしてくれたりなど、いろいろと助けられている。
小野川小では、地区によっては1年生から自転車通学を認めている。自転車の登校班は学校支給のヘルメットを着用し、必ず一列に並んで、上級生が先頭と最後尾(こうび)を務め、全体が1年生のペースに合わせてゆっくりと走る。班の集合場所にも保護者やSANPOの人が立って、毎朝送り出してくれる。
たくさんの支えに感謝の気持ち伝える
小野川小では年2回、SANPOやPTA安全委員会、日本自動車研究所、警察、自警団、防犯協会、防犯パトロール隊などの人たちが参加し、安全対策連絡(れんらく)協議会を開いている。子どもたちの生活安全や交通安全を話し合い、その結果、通学路の危険個所を解消する工事が行われたり、注意をうながす立て札が立ったり、パトロールが強化されたりなど、いろいろと良い動きが出ている。 3月10日、小野川小で「感謝の会」が開かれた。SANPOのほか読み聞かせやお話会のボランティア、田植えやいもほり、そろばん学習のお手伝いなど、地域の学校サポーター約50人を招待、1年間の感謝の気持ちをこめてプレゼントをおくり、ダンスの披露(ひろう)をした。児童代表の女子児童が「みなさんのおかげでたくさん成長できました。これからも私たちを支えていただけるとうれしいです」とお礼の言葉を述べると、出席者の一人は「初々しかった新入生の成長する姿や、高学年が下級生のお世話をする姿などを見せてもらえた。より大きくたくましく育ってくれるよう願っています」と応えた。