牛久市/中根小学校

中根小

地域で「本物」にふれて学び 未来を創る社会の担い手に

 牛久市立中根小学校では、子どもたち自身が疑問をもち、学ぶ意欲を高める「なぜにチャレンジ」を大切にしながら、思考力、判断力、表現力を身につける学びを行っている。とくに身近なところに目を向け、地域をテーマに実際に足を運んだり話を聞いたりして、「地域で学ぶ」「地域で生かす」「地域と創る」学習に取り組んでいる。

牛久市について多様な視点から学ぶ

 社会や地域を知り、社会の担い手となるための基礎(きそ)・基盤(きばん)をつちかうために地域とともに学んでいる中根小。教科で学んだことを総合的な学習で地域と結びつけて発展させ、自分たちも地域の一員であるという実感をもてる学びを行っている。

 社会科で自分たちが住んでいる地域について学ぶ3年生は、総合的な学習でも「牛久市」をテーマに学習に取り組んでいる。まず牛久シャトーや牛久大仏、工業団地など、市内各所をバスでめぐって市全体の様子を知り、後日、牛久シャトーを再び訪問して学芸員に話を聞いたり、市の議場を訪れて議会についての説明を聞いたりした。また牛久市名産のかっぱ大根の生産者を招いて話を聞いたり、長年地域の写真をとり続けている写真家から、牛久市の移り変わりについて解説してもらったりするなど、牛久市についていろいろな視点から学んだ。

地域の一員として課題の解決策を提案

 高学年になると地域社会に目を向け、地域のために何ができるかを考える。福祉(ふくし)をテーマに学習をする5年生は、盲導(もうどう)犬を連れた視覚障がい者から話を聞いたり、聴覚(ちょうかく)障がい者から手話を教わったりした。そして自分たちが住む地域にはどのくらいバリアフリーがあるのか校内や通学路で見つけたり、駅や公共施設(しせつ)を訪れて調べたりした。

 6年生は国語の「町の幸福論」に合わせ、「サステナブルな町」をテーマに学習を進めた。自治会長を招いて地域の課題や問題について話を聞き、課題解決に向けた話し合いを行い、自分たちができることを提案したりした。ゴミ問題を知った子どもたちは、ポイ捨てをやめるよう呼びかけるポスターを作成し、学区内の二池に掲示(けいじ)してもらって、地域の人たちから感謝された。

 「地域について各教科と関連して学ぶことで縦のつながりができ、学年が上がるごとにより学びを深められる」と副校長。今後も積極的に地域とかかわり、「本物」にふれ、他者と協働しながら「未来の創り手」としての資質や能力をつちかっていくつもりだ。