水戸市/新荘小学校

小学生新聞

笑顔あふれる学校づくり 学校大好き「かえでの子」

 水戸市立新荘小学校のある周辺は、偕楽園をはじめ史跡(しせき)が点在し歴史的環境(かんきょう)にめぐまれている。「かえでの子」の「かえで」は正門前の通りが江戸時代に「楓小路(かえでのこうじ)」と呼ばれていたことに由来する。今年創立120周年の学校で、「かえでの子」たちは健やかな日々を過ごしている。

笑顔があふれる学校は創立120周年

 今年が学校創立120周年であることから、年間を通して記念事業が計画された。6月8日(木)にアダストリアみとアリーナ(同市緑町)で開催(かいさい)した運動会では120周年の記念種目を行い、7月7日(金)の創立記念集会では保護者を招き、学校の歴史、校歌、校章についてや、学校のシンボルツリーである「ムクロジの木」の歴史や意味などを子どもたちが発表した。

ICT活用と「かえでの子活動」

 新荘小では、ICT活用の推進と異学年活動に力を入れている。ICTの活用に先進的に取り組み、今年度は茨城大学と連携(れんけい)し探究的な学びや協働的な学びを目的にICTを活用している。4年生以上は学習でAIドリルを使用し、読書は1年生からタブレットでも読めるようにするなど効果的にICTを活用している。

 また新荘小は単学級で1クラス30人ほどであるため、人間関係が広がるように「かえでの子活動」として異学年交流を行っている。1年生から6年生を七つの縦割り班に分け、年間を通して活動し、歴史館への遠足や宿泊学習などを行う。今年度からは毎週月曜日の給食後から5時間目までの35分間を、「かえでの子タイム」とし清掃(せいそう)やレクリエーションを行っている。高学年の子どもたちはリーダーシップを発揮し、低学年は高学年の姿から学ぶことができる。学年が変われば、立場や役割が変わる縦割り班活動を通して、6年間かけておたがいを認め合う豊かな心を育てている。

地域で学び地域に育てられている学校

 地域との関わりが深いことも新荘小の特色で、江戸時代に水戸藩が奨励(しょうれい)した水府提灯(すいふちょうちん)づくりを5年生が地域の商店で体験したり、地域の環境アドバイザーや地域住民の協力でグリーンカーテンづくりを行ったりしている。学校サポーターが毎月一回集まり、作業を行い、地域の団体があいさつ運動に参加している。子どもたちも、新荘地区の夏祭りに参加し交流を図っている。

 教頭は、「異学年や地域との交流を通して人とかかわる喜びや思いやる心を学び、笑顔あふれる楽しい学校生活を送り、さまざまな場面で活躍(かつやく)して欲しい」と子どもたちへの期待を話した。