土浦市/上大津東小学校

地域とともに防災活動 安心安全な学校づくり

 土浦市立上大津東小学校では、子どもたちの自己肯定(こうてい)感と、「生きる力」を育むことを大切にしている。身の安全を守るさまざまな避難(ひなん)訓練や発達段階に応じたKYT(危険予知トレーニング)を行い、令和5年度には学校安全教育の優良校として県教育委員会より健康推進学校表しょうの最優秀(ゆうしゅう)賞がおくられた。

段階的な安全教育で身を守る力を育む

 今年度1回目の避難訓練は5月2日(木)に行われた。「新年度になり教室の位置が変わったため、改めて避難経路の確認をすることが第一の目的。1年生は初めての訓練だったが落ち着いて行動でき、指示発令から3分56秒で全員の避難が確認できた」と教頭。6月7日(金)には保護者も参加しての中学校区合同引きわたし訓練が行われ、さらに今後も、火災、たつ巻、不しん者対応といった防災・防犯教育が続けられる。

 また、5月22日(水)には交通安全教室が開かれ、土浦警察署交通課と市の生活安全課職員の協力のもと、自転車での信号のわたり方など身近な交通安全について学年ごとに学んだ。

いざという時に備えて地域とともに防災を

 同小では、地域の人たちが学校運営に参画する学校運営協議会の意見をいかし、防災教育に力を入れている。また、校内にある防災倉庫の点検を地域の人とともに行うなど、地域と連携(れんけい)しての防災活動も大切にしている。点検では備蓄(びちく)品や発電機などの確認、簡易トイレやテントの組み立て練習などを行い、いざというときに備えている。点検は保護者と学区内のボランティアによる年2回の奉仕(ほうし)活動とあわせて行われ、5月11日(土)にはプールそうじや樹木のせん定などの作業後に防災倉庫の確認を行った。11月にも同様の活動を行い、地域ぐるみでの防災につなげていく考えだ。

自信を持って行動し安心して暮らす毎日を

 「災害時に限らず、自分で考え行動する力を育むことは自己肯定感を高める意味でも大切」という考えは教職員の共通認識だ。「5月18日(土)のスポーツフェスタでは5、6年生が主体となり計画から運営までさまざまな役割を担い、たのもしい姿を見せてくれた」と目を細める教頭。また、テントなどの片付けは保護者の協力により素早く終わったと感謝を表すとともに「大人が協力しあう姿を見ることは子どもたちにとっても良いこと」と言葉を続ける。

 同小では、地域とのかかわりを深めるために学校だよりを回覧する取り組みも行っており、開かれた学校づくりは安心安全な地域づくりにもつながっていくはずだ。