つくば市/学園の森義務教育学校
世界一の「だるまさんが転んだ」 児童生徒2039人でギネス達成
全国一の児童生徒数をほこるつくば市立学園の森義務教育学校で2022年12月19日(月)、開校5周年記念イベントとして学園生2039人の参加による特大の「だるまさんが転んだ」を行った。この挑戦(ちょうせん)で、2015年に横浜市で出た参加人数740人の記録を大きく上回り、新しいギネス世界記録を打ち立てることができた。
地ひびきのような「はじめの一歩」
児童生徒はこの日、全員が胸と背中にゼッケンを付け、一人ひとり人数を数えてもらいながらグラウンドへ入場。朝礼台を中心に、小学生の縦割りグループ48班が放射状に並び、人数の少ないところを中学生がうめていった。
鬼(おに)を務めたのは生徒会長。朝礼台の上からグラウンドに背を向けて「だるまさんが転んだ」と唱えると、子どもたちは鬼に向かってしのび寄り、唱え終わった鬼がふり返ると一斉(いっせい)にストップ。動いてしまった子はゼッケン番号が読み上げられ、鬼のそばに集められる。
3回目の「だるまさんが転んだ」のとき、しのび寄った一人が鬼にタッチし、つかまっていた子が一斉ににげだした。ふり向いた鬼が「大きく15歩」で、にげおくれた子をつかまえ、ここでゲームは終わり。審査(しんさ)の後、ギネス公式認定員から記録達成が伝えられ、生徒会長に認定証がわたされた。
全員が力を合わせて手に入れた世界一
「はじめの一歩をみんなでそろえてふみ出すことや、鬼がふり向いたとき急に止まるのが難しかった」「世界記録を目指すのが緊張(きんちょう)したし、楽しかった」「世界一はなかなかない。この経験を大事にしたい」と、参加した児童の感想。
「これだけの人数が集まって何かするのはコロナ禍(か)以降初めて。みんなが楽しみながら全力をつくしてくれた。仲間たちと共にギネス世界記録を取れたことに価値がある」と、生徒会長。
「一人ひとりが世界一。この思い出を自信に変えて、それぞれが自分の道で、未来に向かっていろんな挑戦を続けていってほしい」と、プロジェクトリーダーの9年生。
分校前の記念として大きな挑戦がしたい
同学園は文部科学省の学校基本調査によると、全国の小・中・義務教育学校の中で最多の在校生数だった。だが来年度から児童生徒の一部は、新設される研究学園小学校・中学校へ移るので、その前に全員の思い出に残る体験を作ろうと、実行委員会が中心になって企画(きかく)発案した。
校長は「1年生から9年生が一つの目標に向かい、意識を集中した動きができていた。子どもたちの素晴らしいアイデアと実行力に感謝したい。みんなで取り組みたいという熱意を受けて、極力かなえさせてあげたいと教職員が動き、PTAや地域ボランティアなど多くの方々の協力でこの世界一を実現できた。がんばれば不可能が可能になるという思いを持ってくれたと思う」と語る。