かすみがうら博士 解説
![](https://news.jouyo-net.com/wp-content/uploads/2022/04/rogoka.png)
【問1】㋐ ブラックバス
ブラックバスは、1975年ごろに漁業やつりの対象として霞ヶ浦に移入された外来魚。
肉食で、ブルーギルやアメリカナマズなどとともに大繁殖(はんしょく)し、
在来のワカサギやテナガエビなどを食べてしまうため、霞ヶ浦の生態系を変えてしまう心配がある。
2005年に制定された「特定外来生物被害防止法」によって、
ブラックバス、ブルーギル、アメリカナマズは、他の場所への放流や移動が禁止された。
霞ヶ浦でも、つった場合はそのまま湖に戻すか、しめて持ち帰るように決められている。
その場に捨てて帰らないなど、つり人たちのマナーが大事だ。
1990年ごろを境に生息数は減少しているというが、つり愛好家には根強い人気のある魚で、
各地でバスつり大会なども開かれている。
【問2】㋒ オオヨシキリ
オオヨシキリはヨシキリの仲間で、初夏に東南アジアから渡(わた)って来る。
オスはアシ原にナワバリをつくり「ギョギョシ、ギョギョシ」とさかんに鳴いてメスをよぶ。
アシ原の奥にいることが多いので、なかなか姿が見られないが、
じっと待っていると、アシの先端(せんたん)スレスレのところを高速で移動したり、
茎(くき)に止まって鳴いているのが見えることもある。
ちなみにオオヨシキリの「ヨシ」は「アシ(葦)」のことで、アシは「悪し(あし)」に通じることから、
「良し(よし)」のヨシに言いかえられたりする。土浦市指定の鳥。
【問3】㋑ 植物プランクトン
アオコは、植物プランクトンである藍藻類(らんそうるい)の一種を指すよび名。
水面に青緑色の粉をまいたように見えることから「アオコ」という。
光合成(こうごうせい)によってどんどん増えるため、ひざしの強い夏には湖内での光合成が進み、水面いっぱいに広がることがある。
水流の少ない水際、船だまり、水路などによどんでたまりやすく、くさるととてもイヤなにおいを発生する。
アオコは、霞ヶ浦に流れこむリンや窒素(ちっそ)という成分が植物プランクトンの養分になることで増えやすい。
リンや窒素は、家庭の台所や風呂、洗濯場やトイレから出る排(はい)水、田畑の肥料、
ちく産場からの廃(はい)水などにふくまれるので、それらを流さないようにする工夫が大事だ。