牛久市/牛久小学校
地域の人といっしょにぼうさい探検隊 安全・安心への意識を高める
150年以上の歴史をほこる牛久市立牛久小学校。近くに牛久沼があり、自然や文化財が多く残る地域で、地域との結びつきも深い。地域の人との活動も多く、4年生は地域の人たちといっしょにぼうさい探検隊の活動を行い、学校周辺を歩いて防災マップを作って地域で安全・安心に生活するための理解を深めている。
地域をまわり防災マップを作成
今年度で15回目をむかえるぼうさい探検隊の活動では、地区社協を中心とした地域の人たちが、子どもたち6~10人のグループに3~4人ついていっしょに地域をまわってくれる。登下校の際に危険な箇所や注意するべきか所を確認するのはもちろん、地域の防災設備や防災への取り組みについても注目し、消火器やAEDの設置場所などもチェックしていく。公民館では防災設備について説明を受けて防災倉庫の中を見せてもらったり、高齢者施設(こうれいしゃしせつ)では防災活動についても教えてもらったりするなど、地域の施設の人も協力をしてくれる。そして地域を探検した後は気付いたことを書きこんだ防災マップを作成。地域の人と協力しながらマップを完成させ、みんなの前で発表をしている。
「いっしょにまわってくれる地域の方たちはあらかじめ下調べをし、子どもたちが自分で気付き、考えるような声かけをしてくれている。地域の多くの方の協力で、子どもたちのより深い学びにつながっている」と教頭。自分たちが学んできたことを子どもたちは自信をもって堂々と発表し合い、地域で安全・安心に暮らすための意識を高めている。
学校と地域をつなぐ学校運営協議会
地域との活動については、地域の人も参加して学校運営について意見を交わす学校運営協議会で話し合われる。同会の委員が学校と地域をつなぎ、地域が学校にどのようにかかわれるかを考え、地区社協や関係者などに声をかけてくれる。
ぼうさい探検隊の活動のほかにも、引きわたし訓練時に保護者の誘導(ゆうどう)をしてくれたり、1年生の昔遊びの学習でコマ回しやけん玉などを教えてくれたり、草かりなどの奉仕(ほうし)活動にもたくさんの人が協力をしてくれる。事前に先生たちと授業づくりについて話し合い、社会科の授業で地元の歴史についてくわしい人を講師に招いて話を聴(き)いたりもしている。
「主体的・対話的で深い学び」の授業のアップデートを通して「認め合い、学び合い、高め合う児童の育成」を目指す同小。地域の人材や資源を活用することで豊かなかかわりの機会を増やし、子どもたちの主体的な学びにつなげている。