牛久市/牛久市教育委員会

地域を知り、地域の人たちと交流し郷土を愛する子どもを育む

「笑顔あふれる にぎわいとやすらぎのあるまち うしく」を将来像としてかかげ、若い世代がとどまり、帰ってくる、移り住んでくるまちを目指している牛久市では、学校教育においても地域とのつながりを大切にし、郷土に対する愛着を育み、地域に貢献(こうけん)できる子どもたちを育てている。郷土について学び、地域課題解決にむけて地域の人といっしょに話し合ったりするなど、地域の一員として地域を知る取り組みを行っている。

牛久シャトーを学び甲府市の学校と交流

 市内の小中学校では日本遺産に認定されている牛久シャトーを郷土学習に活用し、ワイン造りの歴史や牛久シャトーについて調べたりしている。とくに牛久シャトーが学区内にある神谷小では、4年生が積極的に学習に取り組み、同じくワイン醸造(じょうぞう)で日本遺産に認定されている山梨県甲府市の小学校とも交流。オンラインで学習発表会を行い、ワイン造りやおたがいの地域についての理解を深めた。
 また牛久第一中では牛久シャトーを活性化するためのプランを考え、牛久シャトー株式会社や市文化芸術課職員にプレゼンを行うなどしてきた。それらの提案の中から景観を整備して観光客を増やすプランを実行。2月に行われた日本遺産フェスタの前日には、枯れ木や落ち葉を片づけたり、出店ブースの設置を手伝ったりした。

牛久郷土かるたで郷土について知る

 子どもたちが地域を知るために活用されているのが「牛久郷土かるた」だ。あんぱんの発明者、木村安兵衛が牛久市出身であることにちなんだ「安兵衛の桜あんぱんおいしいな」など、牛久の歴史や人物、観光資源などを盛りこみ、解説文や観光マップも付いている。郷土かるたには子どもたちが作った「こどもかるた」もあり、「牛久沼 牛を食べちゃうご用心」など、小さい子どもでも楽しめる内容だ。小学校では休み時間に遊んだり、地域を学ぶ学習に活用したりして親しまれている。また毎年1月には、2人1組で対戦する「牛久郷土かるた大会」も開かれ、子どもから大人まで多くの人が参加して盛り上がる。

地域の人と活動するカッパ塾やかっぱ祭り

 地域で子どもたちの成長を支えていくことをねらいとする「うしく土曜カッパ塾」は、さまざまな体験を通して子どもたちと地域の人たちとが交流する場となっている。郷土学習にも取り組み、牛久郷土かるたについて学んだり、牛久シャトーや住井すゑ文学館などを見学したりしている。
 また、2月に行われた「いばらきっ子郷土検定県大会」では、市の代表として出場した牛久第一中が日ごろの学びの成果を発揮し、見事優勝した。地域の活動にも積極的に参加し、「牛久かっぱ祭り」では多くの小中学生が地域の人たちとおどりのパレードを楽しむなど、地域の人たちに見守られ、郷土を愛する子どもたちが育まれている。