水戸市/上中妻小学校

「きっとできる!」「できた‼」満タン大作戦で自信も満タン

 水戸市立上中妻小学校は、創立135年目の歴史ある学校。たくさんの子どもたちが巣立っていった同小の教育目標は、「心美しく体たくましく知識豊かな児童の育成」。その実現に向けて、さまざまな場面で子どもたちの出番を増やす活動が行われている。


「きっとできる!」という気持ちを大切に

  同小が今年度取り組んでいるのは、「『きっとできる!』『できた‼』満タン大作戦!」。子どもたちが主体となる活動を多く行いながら、子どもたちが立てた計画を先生が後おしし、子どもたちの出番を増やしている。
 「友達といっしょならできる」「クラスみんなで挑戦(ちょうせん)しよう」「何ができるか楽しみだ」と、子どもたちは考えて行動し、先生たちは「がんばればできるよ、みんなでやってみよう」というはげましの言葉かけをする。体験を通して、子どもたちはがんばってできた自分が好きになり、明るい気持ちで自信もつき、ほかの人にも優しくできるようになるという満タン大作戦が進行中だ。

子どもたちの主体性を地域の団体が応援
 地域の団体の協力も、満タン大作戦の大きな力となっている。NPO法人西部緑化クラブが、5年生の米作りと3年生のサギソウ栽培(さいばい)をサポートしている。学区内の成就院池が絶滅(ぜつめつ)のおそれがあるサギソウの自生地であることから、3年生がサギソウ栽培に取り組み、球根の植え付けから指導をしてもらっている。がんばって育てたサギソウはたくさん花を咲(さ)かせ、夏に開催(かいさい)された鑑賞(かんしょう)会に出品した。地域の人にも見てもらおうと自主的に鑑賞会のポスターも作り、みんなに呼びかけた。
 5年生は指導を受けながら、田植えや稲(いね)かりを体験した。収穫(しゅうかく)した米は、「上中妻米」として全児童に配布。お米の良さをアピールするチラシも作った。また、水戸市のアグリメイトいきいき農業体験事業により、地域の人やJAの協力でサツマイモを栽培し、収穫後には6年生が和菓子の茶巾(ちゃきん)を作ってみんなで味わう計画だ。

笑顔いっぱい親子ふれあい活動
 今年度は親子ふれあい活動も復活し、親子給食やレクリエーション、ミニ運動会、創作活動などを学年ごとに行い、子どもたちはもちろん保護者も笑顔で楽しい時間を過ごした。教頭は、「授業参観とはちがい、親子でいっしょに活動できたことがうれしそうだった。地域や家族とのふれあいを大切に、自分の良さを生かして成長し、いろいろなことにチャレンジし自分の生きる道を見つけてほしい」と子どもたちを見守っている。