つくば市/光輝学園

学校・家庭・地域が連携し、一つになって子どもを育てる

 つくば市立光輝学園では、来年度から光輝学園コミュニティ・スクール(CS)を導入する予定。CS導入を機に同学園では、地域との関係をさらに強化していきたいと願っている。

いち早く実現 葛城小独自のCS
 葛城小では2019(令和元)年に「葛城版CS」をいち早く立ち上げた。これは学校と地域コミュニティの交流を通じ、教育力の向上と地域振興(しんこう)を図ることを目的としている。2021(令和3)年には「葛小応援(おうえん)団」がスタート。これは保護者によるボランティア団体で、「子どもたちのために、できるときに、できることを」を合言葉に、従来のPTAに代わって校内の環境(かんきょう)整備、学校行事の支援(しえん)、学習の見守りやサポートなどを行っている。

多くの人の協力でさまざまな体験を

 葛城版CSの活動に「かつらぎキッズフェス」がある。今年度は11月16日(土)に行われ、運営には50人以上の保護者が手を挙げ、射的や学校まちがいさがし、10秒チャレンジなどのゲームで子どもたちを楽しませた。6年生もブースを出し、校庭では消防団による放水訓練の実演も行われた。
 12月5日(木)には4年生向けの防災教室が開かれ、地域からも区長や民生委員らが参加した。体育館では市の危機管理課の人が防災倉庫の備品を確認し、その使い方も教えてくれた。校庭では葛城版CSの人たちが防災かまどを開け、なべを火にかけてお湯をわかす体験をさせてくれた。
 お湯がわくまでの間には消防団の人が、2011(平成23)年の東日本大震災(しんさい)で東北の被災(ひさい)地へボランティアに行った体験を話してくれた。震災の被害の様子を写した写真もあり、震災を直接体験していない子どもたちにとっても、震災の大変さや悲惨(ひさん)さが強く心に残る、貴重な学びの場となった。また、万一の災害が起こった時に、みんなを守ってくれる消防団などの人たちが自分たちの地域にもいることに、心強さを感じたようだった。

地域力を生かした教育活動の工夫

 おやじの会ではいもほりやきもだめし大会、いも煮(に)会などを、子どもたちに体験させ人気を博している。ほかにも同小ではリサイクル活動や昔あそび、読み聞かせなどを地域の力を借りて実施(じっし)。家庭教育学級の講師やゲストティーチャーにも地域の教育資源を積極的に活用し、まち探検などの校外学習や登下校の見守りでも多くの人にお世話になっている。
 教頭は「これからも、地域や保護者の方々とともに、子どもたちが生き生きと充実(じゅうじつ)した学びや体験ができるようにしたい」と話している。