牛久市/おくの義務教育学校

9年間を通した充実した英語教育で 未来にはばたく児童を育成する

 小規模特認校として市内全域から通学できる、おくの義務教育学校。これまで前期・後期課程で校舎が分かれていたが、増改築工事により、4月から9学年が同じ校舎で学べるようになった。少人数ならではのメリットを生かし、英語・国際教育や環境(かんきょう)・郷土教育に力を入れ、地域とも連携(れんけい)しながら「夢と自信をもち、おくのを支え、未来にはばたく児童生徒の育成」に努めている。


1年生から週3回イングリッシュタイム

 同校では週3回、放課後に15分のイングリッシュタイムが設けられ、子どもたちは1年生から楽しく英語学習に取り組んでいる。ALTが2人常駐しているほか、英語が堪能(たんのう)な地域のボランティアも英語学習をサポート。イングリッシュタイムでは、楽しく英語にふれ、英語に慣れ親しむことを目的に、あいさつや日常生活で使える表現を学んでいる。
 3年生から始まる外国語活動や5年生からの外国語の授業では、ALTと英語専科の先生が3人で担当し、英語ネイティブの先生による授業が展開される。休み時間にはALTといっしょに遊ぶなど、日ごろから英語に親しめる環境が整っていて、英検にも多くの児童がチャレンジしている。
 また学んだ英語を積極的に使おうと、3~5年生は職員室を訪れて先生に英語でインタビューしたり、6年生は修学旅行で訪れた鎌倉で外国人に話しかけ、会話をしたりすることにもチャレンジした。英語を担当する教務主任は、「実際に使える英語を学び、伝わった喜びや楽しさを体験して、英語を好きになってほしい」と期待を寄せる。

海外の人とも交流し地域から世界へ

 同校は平和や国際的な連携を実践(じっせん)するユネスコスクールにも認定されている。海外の学校と世界共通の課題について学び、メッセージをこめた壁画を協働で制作するアートマイル国際協働学習にも毎年参加していて、今年度は7年生がエチオピアの学校とともに学んでいる。
 4年前にこの活動にともに取り組んだ台湾の小学校とは、その後も交流が続いており、6月13日(金)には6年生と後期課程の吹奏楽(すいそうがく)部がオンラインコンサートを行った。おたがいの学校の演奏を聴(き)き合い、温かな交流ができた。ほかにも日本で働いている外国人に母国の様子を紹介(しょうかい)してもらったり、海外青年協力隊で活動した日本人を招いて活動の様子を聴いたりするなど、世界に目を向ける学びも行っている。  持続可能な開発のための環境・郷土教育(ESD)も推進し、地域の人たちとともに地域の自然や歴史を学び、地域に貢献(こうけん)する学習にも取り組んでいる同校。さまざまな視点から学びを深め、地域を愛し、地域を支え、さらに世界に羽ばたいていってほしいと願っている。