茨城県/茨城県教育委員会

茨城を学び、茨城の魅力を再発見「いばらきっ子郷土検定」
茨城県独自の取り組みで、茨城県に関する知識を問う「いばらきっ子郷土検定」。毎年11月に県内の中学2年生を対象に実施(じっし)していて、2月には各市町村の代表校が一堂に会して県大会が開催(かいさい)される。昨年度は2月1日(土)に第12回大会がザ・ヒロサワシティ会館(水戸市千波町)で盛大に行われ、44市町村の代表校と、県立・私立中学の代表校1校の45校による白熱したクイズバトルがくり広げられた。
45校で競った県大会岩瀬東中が初優勝
予選は5校ずつ9ブロックに分かれ、5人1チームで早おしクイズや記述問題、映像問題、選択問題などに挑戦(ちょうせん)。県の特産品である干しいもやメロンに関する問題や、東京オリンピックで活やくした茨城県出身の選手に関する問題など、産業、歴史、観光などはば広い分野から出題され、参加者たちは5人で力を合わせて問題に挑(いど)んだ。
予選を勝ち抜いた15校で準決勝を競い、桜川市立岩瀬東中、筑西市立下館中、県立日立一高附属中の3校が決勝に進出。岩瀬東中が初の優勝に輝いた。大会には、いばらき大使を務めるタレントの黒沢かずこさんが所属するお笑いトリオの「森三中」なども応援(おうえん)にかけつけ、会場を大いに盛り上げた。
8年連続県大会出場長山中の取り組み
子どもたちの郷土を愛する心を育てるために平成25年度から始まったいばらきっ子郷土検定。13年目をむかえ、多くの学校が熱心に取り組んでいる。
8年連続県大会出場をほこる龍ケ崎市立長山中では、昨年度はほとんどの生徒が3級以上を取得し、およそ3分の1が1級に合格。代表校に決まると県大会に向け、12月から1月にかけてはほぼ毎朝、大会前には休日も練習を重ねた。担当したのは2学年担任だった海老原司先生。「いばらき観光マイスター」の認定を取り、たくさんの練習問題のプリントを用意して生徒たちのやる気に応えた。当日ステージに立った5人は問題を分担して担当を決め、「自分の担当エリアの問題は絶対に答える」という意気ごみで大会に臨んだ。本番では、予選ブロックを1位で通過して準決勝に進出するも、惜しくも1ポイント差で敗退。「時事問題が多く出題され、その分野の勉強が足りなかった」と残念がるが、優秀賞を受賞し、立派な成績を残した。参加した生徒たちからは「楽しく取り組めた」、「念願の県大会に出られてうれしかった」などの感想がきかれ、だれもが「茨城のことをたくさん知れてよかった」と話した。
今年度の県大会は令和8年2月7日(土)。県の担当者は、より楽しく参加できるようにルールの変更などを加えつつ、問題作成に取り組んでいる。「魅力(みりょく)がつまった茨城のことを知るきっかけになってほしい」と社会教育主事は期待している。