守谷市/大井沢小
「大いさわ」の四つのビジョンと
五つのプランで子どもたちを育成
新緑の中、子どもたちの元気な声がひびく守谷市立大井沢小学校では、「豊かな心をもち、たくましく生きる児童の育成」を教育目標に、令和4年度をスタートした。「思いやりのある子、自ら学び考える子、たくましい子」に育つよう、四つのビジョンを学校全体で共有し、学校生活を送っている。
個々を大切にした多様な新しい学び
「大いさわ」にちなみ、「大いに学び大いに遊ぶ」「いじめや差別のない学校」「ささえ合い助け合う」「わ(輪)を大切に」の四つのビジョンをかかげる同小。子どもたちが考え、学ぶ授業や外遊びの充実(じゅうじつ)、人権意識の醸成(じょうせい)、温かい人間関係づくりや保護者や地域との連携(れんけい)などに重点を置いている。
具体的な実践(じっせん)目標は五つ。その中の「ステップアッププラン(確かな学力の育成)」「ニュージェネレーションプラン(新しい時代への対応)」では、とくにユニバーサルデザインの授業の視点を生かした主体的・対話的で深い学びの実現をすすめ、すべての子どもたちにとって分かりやすい授業づくりを行っている。多様な学びができるよう、一人ひとりの個別指導にも力を入れ、ICT(情報通信技術)機器も活用。全校児童に1人1台配付されているタブレット端末(たんまつ)は毎日持ち帰り、家庭学習に役立てている。宿題をしたり、調べ学習や自主学習に利用したり、自分のペースで勉強できるため、学習習慣の定着にもつながっている。外国語学習においてもALTが常駐し、日常的に子どもたちとふれ合っているほか、英語専科の先生も指導にあたるなど、充実した学習が行われている。
豊かな心と健やかな体の育成
「ハートフォーヒューマンプラン(豊かな心の育成)」では、あいさつ運動や「いじめをなくそう仲良し週間」などを実施(じっし)していじめ防止に努めているほか、「考え、議論する」道徳の授業の充実を図っている。学校図書館教育にも力を入れ、図書館司書が学校に常駐しており、読書を通して子どもたちの心を育んでいる。
また「ヘルス&フィジカルプラン(健やかな体の育成)」では、体力向上のために休み時間を活用。週1回、そうじの時間をなくしてロング昼休みを設け、学年ブロックごとに時間を分けて校庭を広々と使い、先生もいっしょに外に出て思いきり体を動かしている。
地域と連携して開かれた学校づくり
五つめの「パートナーシッププラン(開かれた学校づくり)」では、とくに地域や外部の人たちとのつながりを重視。これまでも同小では、父親の会による環境(かんきょう)整備や、保護者のボランティア組織「大井沢ヒューマンライブラリー」、田植えや稲(いね)かりを手助けしてくれる「里山の会」の人たちなど、多くの人に支えられてきたが、今年度は新たに守谷市が「もりやコミュニティスクール・ボランティアバンク」を中学校区ごとに設け、登録した人たちに、ゲストティーチャーや授業補助などをお願いできるようになった。
「同小では学校のホームページを毎日更新するなど、情報の発信も積極的に行い、開かれた学校づくりを目指している。これからはボランティアバンクなども積極的に活用して、地域との連携も深めていきたい」と教頭は話した。