かすみがうら博士 答えと解説

【問1】㋑ 植物プランクトン
アオコは、植物プランクトンの藍藻類(らんそうるい)の一種を指す呼び名。水面に青緑色の粉をまいたように見えることから「アオコ」という。光合成によってどんどん増えるため、陽射しの強い夏には湖内での光合成が進み、水面いっぱいに広がりやすい。水流の少ない水際、船だまり、水路などによどんでたまりやすく、くさるととてもイヤなにおいを発生する。アオコは、霞ヶ浦に流れこむリンや窒素(ちっそ)という成分が植物プランクトンの養分になることで増えやすい。リンや窒素は、家庭の台所やふろ、洗濯場やトイレから出る排水(はいすい)、田畑の肥料、畜産(ちくさん)場からの廃水(はいすい)などにふくまれるので、それらをなるべく流さずにすむようにする工夫が大事だ。食べ残しや、油がついた食器は、古紙などでふきとってから洗うようにしたり、必要以上に洗ざいを使わないことも心がけたい。
【問2】㋐ 帆引(ほび)き船
明治時代から昭和にかけて、主にワカサギ漁などに大活やくした帆引き船は、大きな帆に受ける風の力を利用して、船体は横向きに進む。毎年、夏から秋にかけてワカサギ漁が解禁になると、土浦市、かすみがうら市、行方市では、週末を中心に観光用帆引き船が登場する。遊らん船などの見学船(ずい行船)に乗ると、漁の様子を見たり、写真をとったりすることもできる。
【問3】㋑ シラウオ
1880(明治13)年に、今のかすみがうら市に住む折本良平が考えた帆引き網漁は、水面近くを泳ぐシラウオをとるものだった。その後、柳沢徳太郎が、網(あみ)にオモリをつける漁を開発し、シラウオより深いところにいるワカサギが大量にとれるようになった。ワカサギ漁で有名な霞ヶ浦の帆引き船は、もともとはシラウオをとるために造られたものだった。