取手市/六郷小学校

主体的・対話的な学びの充実を図るオンラインでつながる遠隔交流学習
「助け合い、認め合える、笑顔あふれる六郷っ子」を教育目標にかかげる取手市立六郷小学校は、全学年単学級のアットホームな学校。小規模校ならではの、きめ細やかな指導を行うと同時に、多くの人と交流がもてるような活動も積極的に行っている。昨年度からは他校とのオンライン遠隔(えんかく)交流学習にも取り組み、主体的・対話的な学びを深めている。
宮和田小や桜が丘小と全学年で交流授業
7月に行われたオンライン遠隔交流授業では、全学年が同じ中学校区である宮和田小、桜が丘小の同学年の児童とモニターごしに交流した。
5年生は「地域の魅力(みりょく)を伝えよう」をテーマに桜が丘小の児童と学習。最初にそれぞれの学校紹介(しょうかい)をした後、各自が制作した地域の名所やお店などを紹介するタウン誌について発表し合った。子どもたちは、自分たちが知らない地域の話題におたがいに興味をもち、質問や回答をしながら学習をすすめた。初めは緊張(きんちょう)していた子どもたちだったが次第に打ち解け、最後は笑顔で手をふって別れ、「またやりたい」と感想を述べた。
ICTの活用により広がる学び
小規模校の同小にとって、児童が多くの仲間たちと交流する貴重な機会となるオンライン遠隔授業。5年生担任の先生は「他校と交流することで、学区内だけでない広い地域を知ることができた。また、外に向けて発信することを目標にすることで、相手にいかに分かりやすく伝えるかを工夫して発表できた」と学習の成果を語る。
今後はブレイクアウトルームを活用するなどして、少人数のグループでの交流も検討(けんとう)しており、子どもたちがICTを活用した学習やオンライン視聴(しちょう)に親しむ機会にもなるよう期待している。
よく聞き、よく話す「六五郎タイム」
「主体的・対話的な学びの充実(じゅうじつ)」を図る同小で、全学年で授業で取り入れているのが「六五郎タイム」。長年飼われていたウサギをモチーフにした同小のマスコットキャラクターの「六五郎」から名づけた活動で、友達の考えを聞いたり、友達と話し合ったり、教え合ったりする時間のことだ。「よく聞き、よく話す」ことで自分の考えを広げたり深めたりでき、ほかの人から認められたり、ほめられたりすることで自己肯定(こうてい)感も高められる。たがいの良さを認め合い、協働して活動することを通して主体的に学ぶ姿勢へとつながっている。
校長は「人とつながる学びを取り入れて多様な人と交流し、自分や他人の良さを認め合い、自分も周りの人も大事にできる人になってほしい」と願っている。