土浦市/下高津小学校

地域とつながり、見守られ未来へ羽ばたく「たかつっ子」

  来年度、創立150周年をむかえる土浦市立下高津小学校では、学校スローガン「自分がしあわせ みんながしあわせ」の実現へ向けて異学年交流や地域との連携(れんけい)に力を入れている。また、将来役立つ力を育むために、弁護士、声優、書道家などさまざまな分野の専門家を外部講師にむかえての出前授業も積極的に取り入れ、時代に応じた考え方を身につける機会の創出やキャリア教育につなげている。


楽しい時間の共有で「みんながしあわせ」に

同小では、毎月第2水曜の昼休みを利用して縦割り班でのレクリエーション活動「たかつっ子タイム」を行っている。活動の内容は、ハンカチおとしやフルーツバスケットなど、みんなで楽しむことができる集団あそびが中心。6年生が主体となって毎回の内容を決め、準備や進行役も務める。
 「異学年交流の中で児童たちは、率先して準備や片付けをしたり、ゲームに負けてしまって落ちこんでいる子をはげましたり、教室では見られない姿に成長を感じる」と、教頭。集団あそびを通じて社会性や協調性が自然と育まれ、みんなで楽しい時間を過ごすために工夫や行動する経験は「役立つ」実感となり自己有用感を高めることにもつながっていると言葉を続ける。

地域の力が安心と学びの機会を広げる

 学校のスローガンの実現のためには、いきいきとした学びの機会づくりや、安心して過ごせる学校づくりも欠かせない。今年度より始まった「下高津小サポート応援(おうえん)団」は、保護者や地域住民からボランティアをつのり、家庭科や図工などの学習支援(しえん)、校外学習の見守り、環境(かんきょう)整備などの活動に力を貸してもらうという取り組みだ。ボランティア登録者への連絡(れんらく)や出欠確認はアプリを使って行われ、「できるときに、できる範囲(はんい)でお手伝い」が合言葉。現在は保護者を中心に50人ほどが登録し、参加者からは「学校の様子がわかって良かった」といった声が寄せられ、教職員からも「見守りの目が増えて助かる」など感謝の声があがっているという。

たくさんの思い出をたくさんのしあわせに

 間もなく150年となる歩みのなかで、たくさんの子どもたちの成長を支え、笑顔を生み出し、地域に愛されてきた下高津小。大切に守りつがれてきた校庭の多行松は今日も青々と葉をしげらせ、1992年代に放送されたNHK制作の道徳番組「さわやか3組」の舞台(ぶたい)となった思い出もある。来秋に予定されている記念式典へ向けての準備も学校と地域が一丸となって進められ、愛着やつながりはますます深まっていく。