牛久市/向台小学校

小学生新聞

先生は子どもたちの伴走者
授業研修会で子どもたちから学ぶ

5月16日(月)、牛久市立向台小学校の6年1組で校内授業研修会が行われた。教科は国語。谷川俊太郎の詩『生きる』を題材に、「言葉に着目して朗読し、詩のよさを味わおう」をテーマにした授業で、何度も音読を重ね、言葉と向き合い、詩に描(えが)かれている情景を感じ取っていく子どもたちの様子を先生たちは熱心に見守った。

何度も音読をくり返しイメージをふくらませる
 4人ずつのグループに机を合わせ、黒板には『生きる』の詩。学習のテーマを確認し、「自分のペースで読みましょう」と各自の音読から授業は始まった。次に「情景を想像しながら」「一つひとつの言葉を大切にして」「ペアで」と何度も音読をくり返す。分からない言葉は辞書で調べ、教科書に書きこむ。担任の中川龍太先生は、詩中に出てくる「木もれ陽」「ピカソ」「アルプス」などの画像を電子黒板に写したり、「ヨハン・シュトラウス」が作曲した曲を流したりして、さらに子どもたちのイメージをふくらませていく。そして「情景をイメージしながら」再び音読。こうして何度も音読をくり返した後、連ごとにどのような情景がイメージできるかグループで交流したり、発表したりした。「公園のイメージ」「森の中」「美しいものが並んでいる」「お出かけしているのかな」。子どもたちは、自分が感じたままを自由に言葉で表現した。

協働的な学びで何でも言える安心感
 これは「読み描き」という学習。何度も音読をすることで、一つの言葉からイメージがふくらんで、絵を描くように情景が浮かぶようになる。さらにグループで友達と意見を交わすことで、よりイメージが広がる。一人ひとりが思い描く情景に正解はないから、だれもが自由に発言することができる。何を言っても否定されず、友達が聴(き)いてくれるという安心感があるから夢中になれる。そして自己肯定(こうてい)感が高まり、居心地のよい学級づくりにもつながる。グループ学習にはこのようなねらいもあるという。

子どもたちの姿から先生たちが学ぶ 
 授業中印象的だったのが、子どもたちと目線を合わせ、子どもたちの声に耳をかたむける先生たちの姿。参観している先生たちは、子どもたちが何を感じ何を考えているのか、どんな発言をしているかに注目し、子どもたちが自ら学ぶために教師はどのような「足場かけ」をすればよいのかを学んでいるのだ。
 研修授業の後は研究協議会を開き、自分が学んだことや感じたことを語り合って共有する。子どもたちが自ら学び、自己決定できるようになるために、先生たちは「伴走(ばんそう)者」として何ができるかを考え、「安心と夢中がいっぱい」の授業づくりを目指している。

地域とともに「学びの共同体」として
 校内授業研修会には先生だけでなく、学校運営協議会のメンバーである地域の人や保育園の先生も参加する。コミュニティ・スクールに取り組んでいる牛久市では、「学びの共同体」として地域の人も研究協議会に参加し、先生とともに学び合っている。
 「教員は数年で異動してしまうが、地域の人たちはずっとそこにいる。いっしょに授業づくりに参加してもらって、向台小の授業スタイルを継承(けいしょう)していってほしい。今後もより地域に開かれた学校にしていきたい」と校長は話した。