水戸市/双葉台小学校

子どもが「したいもん」となる
教育活動をめざして

 水戸市立双葉台小学校は、周辺の宅地開発が進んだ44年前に創立。住宅街の静かな環境(かんきょう)に位置し、樹木が多く校庭も広々としている。子どもたちの生活目標は「みそあじさ」で、学校の教育目標は子どもが「したいもん」となる教育活動。二つの目標のもと「ふたばっ子」たちが心豊かにたくましく育っている。

目標は「みそあじさ」と
「したいもん」
 同小の生活目標は「みそあじさ」で、「み」だしなみ、「そ」うじ、「あ」いさつ、「じ」かんをまもる、「さ」いごまではなしをきくが、子どもたちの生活の基本となっている。教育目標は子どもが「したいもん」となる教育活動で、「し」は主体的、「たい」は対話的、「もん」は問題解決的を意味し、先生たちは子どもたちが「やりたい」「したいもん」となるような教育活動に取り組んでいる。コロナ禍(か)で学校での活動に制限があるが、委員会活動や学校行事をどうしたらできるかを子どもたちが自主的に考え、自ら動き、達成した喜びを味わえるように導いていく。二つの目標を日常的に意識することが、成長につながっている。
ICTをフル活用
運動会は全校児童で
 昨年度はタブレット端末(たんまつ)の導入で、子どもたちの学びが大きく変化した一年となった。オンライン授業にも慣れ、1年生も2学期になるとタブレット端末を使いこなせるようになった。委員会活動、給食集会、卒業生を送る会もオンラインを活用、自宅学習の時には調理実習や音楽の授業もオンラインで行った。
 感染が落ち着いた2学期には宿泊学習、遠足、運動会を実施(じっし)。運動会は行事の中で唯一(ゆいいつ)全校児童で開催(かいさい)できた。保護者の来場は、時間と人数を制限したが、元気いっぱいの子どもたちの姿を披露(ひろう)し楽しい一日となった。「6年生は最後の運動会で、下級生のめんどうをしっかり見ていた。学校は子どもたちが人と交わって成長していく過程であり、体験活動やグループ活動は不可欠なもの。ICT化でこれからの教育の可能性を見出せたが、人とのかかわり合いの中で学ぶ本来の教育の重要性も同時に感じた」と校長は話した。
双葉台中学生とともに
地域で活動
 学区内の双葉台中学校に進学するのは同小のみで、双葉台中学校とともに9年間を見通した小中一貫(いっかん)教育を推進している。「みそあじさ」で生活の基本を身につけ、中学校でさらに感謝の「か」と挑戦(ちょうせん)の「ち」が加わり、「みそあじさかち」が生活の目標になる。小中の交流活動は、現在できることが限られているが、地域の清掃(せいそう)活動にいっしょに取り組んでいる。