土浦市/大岩田小学校

小学生新聞

音楽の楽しさと合奏の喜び 息ぴったりの金管バンド

新入生たちをむかえ、学校全体がにぎやかなムードに包まれる春。4月26日(水)、土浦市立大岩田小学校では、1年生をむかえる会が開かれた。新しい仲間を紹介(しょうかい)するスライドショーや学校クイズで盛りあがり、最後は金管バンドの演奏にあわせて全校児童で元気に校歌を斉唱(せいしょう)した。

さまざまな楽器を演奏 心を重ねてひとつの音を

 大岩田小の金管バンドのメンバーは、3年生から6年生の児童たち。現在28名が活動しており、コルネット、アルトホルン、ユーフォニウム、パーカッションなどで編成されている。吹奏楽(すいそうがく)のクラブ活動は中学生以上が行うことが多いが、大岩田小では後援(こうえん)会から寄贈(きぞう)された楽器や他校からゆずり受けた楽器を活用し、金管バンドの活動に力を入れている。参加者不足により活動を休止していた時期もあったが、2014(平成26)年、吹奏楽指導の経験が豊富な先生が赴任(ふにん)してきたことを機に活動を再開した。

難しい楽器にもあきらめずチャレンジ

 再結成当初のメンバーは、リコーダーやけんばんハーモニカなど器楽合奏を楽しんでいた児童たち。先生が声をかけたところ、「やってみたい」と十数名が手を挙げたという。

 「金管楽器は音を出すのが難しく、最初はとにかく忍(にん)のひと文字。半年かけてようやく一曲演奏できるようになるまで、あきらめずに練習を続けてくれた」と先生。背の高さと並ぶほど大きなチューバや、指先にひもを結んでスライド管にやっと手が届くトロンボーンなど、子どもの体格には持て余すような楽器にも一生けん命取り組むメンバーがいるからこそ「たくさんの音が重なっていい演奏ができる」と言葉を続ける。

成績よりも大切なもの 音楽を楽しむ心を育む

 演奏を通じて児童たちが感じているのは、音楽の楽しさや息の合った演奏ができたときの達成感だ。部長を務める6年児童は「友達といっしょに上達していくのが楽しい。みんなでバンドを楽しみながらも真けんにやって、いい音楽を演奏できるようにしたい」と、いきいきとした表情で話す。これまでに東関東吹奏楽コンクールでの入賞など素晴らしい成績を残してきたが、仲間たちといっしょに音楽を楽しんだ思い出こそいちばんの宝物だ。

 金管バンドは今年も、運動会や県のコンクール、地域の方も招いて開かれる「グリーンコンサート」などたくさんの舞台(ぶたい)で息ぴったりの演奏を楽しませてくれるだろう。