取手市/藤代小学校

藤代小

藤色の校舎にもどってきた制限のない学校生活

 校舎の大規模改修工事を終え、藤(ふじ)色の校舎に生まれ変わった取手市立藤代小学校。昨年創立150周年をむかえ、航空写真を撮影(さつえい)したり、記念誌を発行したりして節目の年を祝った。コロナ禍(か)も収束に向かい、通常の学校生活を取りもどしつつあり、子どもたちは元気に活動している。

大いに盛り上がった制限のない運動会

 5月27日(土)に行われた運動会。子どもたちの声出しができるようになり、大勢の保護者が観覧に訪れた。開会式後の紅白の応援(おうえん)合戦では、ひときわ大きな声がひびいた。事前に朝の会などで高学年の応援団が低学年の教室をまわって練習を重ねていたため、低学年もやる気満々。はっぴを着た応援団のリードで、精いっぱいのエールをおくった。青空の下、子どもたちは徒競走やダンスなどを披露(ひろう)。コロナ禍(か)では制限されていた全校児童での紅白対抗の大玉送りも復活し、友達同士協力しながら次々に大玉をつなぎ、大いに盛り上がった。午前中のみの開催(かいさい)だったが、4年ぶりの制限のない運動会で、マスクを外した子どもたちの笑顔と歓声(かんせい)があふれた。

マニュアルを作成しいじめ防止に取り組む

 今年度はとくにいじめ防止に力を入れ、独自にいじめの早期発見・事案対処マニュアルを作成した藤代小。いじめの事案が発見、報告されると校内で共有し、いじめ対策チームで調査や対処プランを策定し、いじめ対策委員会でいじめを受けた子のケアやいじめを行った子への適切な指導などが行われる。いじめ対策の母体となる教育相談部会にはスクールカウンセラーや専門家も参加して隔週で開かれ、早期発見、早期解決に努めている。

 藤代小が行っているいじめ防止策を保護者にも共有してもらうため、4月のPTA懇談(こんだん)会の際には、校長自らが保護者に向けて説明をした。「マニュアル化して文書で示すことで、取手市および本校のいじめ防止策を保護者の方にも理解してもらい、安心して学校に通わせてほしい」と校長。

 子どもたちもいじめをなくす活動に取り組み、2月に開いた「なかよしフォーラム」では、いじめに関する寸劇やクイズなどを行い、全校でいじめについて考えた。また5月の児童集会では、「ふじっこよい子の10か条」を提示し、学校生活を正しく送る上でのルールを確認した。  マスク任意化など、コロナ禍前の生活がもどりつつある学校。「まだマスクを外すことに不安がある子もいるが、顔が見えるコミュニケーションは大切。いかに元の生活にもどしていくかが今後の課題」と校長は話した。