取手市/宮和田小学校

小学生新聞

「意地」「プライド」「仲間意識」で笑顔あふれる学校づくり

 創立43年をむかえる取手市立宮和田小学校。先生や子どもたちは「チーム宮和田」の一員として、「意地」(ねばり強く)、「プライド」(ほこり高く)、「仲間意識」(仲よく)を意識して生活し、「笑顔あふれる学校づくり」を目指している。昨年度は全校道徳も行い、全校児童が同じ時間に同じ内容の授業を受け、「チーム宮和田」全員で「いじめをしない・させない・許さない」ための行動を考えた。

自ら行動できる思いやりのある子に

 同小の子どもたちが大切にしているのが、「意地」(ねばり強く物事に取り組む)、「プライド」(自己こうてい感や自己有用感を高めてほこりをもつ)、「仲間意識」(仲間を大切にして友達と仲良くする)だ。さらに「残心」(自分のとった行動に心を残す)を意識して生活することで、「気づかい、心づかいができ、思いやりのある子が育つ」と話す校長。

 校庭で草取りやそうじをしていると、多くの子どもたちが「ボランティアします」と声をかけてくれる。机やいすがきちんと並べられていたり、そうじ道具が整理整とんされていたりするのも「気づかい、心づかい」ができている表れ。先生に指示されなくても、自ら行動できるのが同小の子どもたちだ。

 自主的な行動は委員会活動にも表れる。下校時、登校班ごとに並んで待つ間、だまって静かに並ぶように働きかけてくれるのが企画(きかく)委員会の「並ばせ隊」。「しずかにならぼう!」と書かれた紙を持ち、子どもたちの前に立って静かに整列するのをうながしている。また、清掃(せいそう)時にも黙働(もくどう)ができるよう放送で出来映えのふり返りをしている。

いじめをなくすために全校道徳で考える

 いじめ問題にも全校で取り組もうと、2月には各教室をTeamsで結び、オンラインで同じ授業を行う全校道徳を実施(じっし)。『わたしのせいじゃない~せきにんについて~』という教材を使い、登場人物の14人が「私のせいじゃない」と言って助けない理由について考えた。その後、「あなたが15人目ならばどうするか?」を学級ごとにロールプレイを行いながら考え、「15人目の意見」を話し合った。授業のふり返りでは各学級代表が発表し、学年をこえて子どもたちはいろいろな意見に真けんに耳をかたむけた。

 「いじめについてチーム宮和田が同じ時間、同じ内容で全員で考えたことに大きな意義がある」と校長。子どもたちの考えは昇降(しょうこう)口にけい示して、みんなで共有した。今年度も同様の学習を行い、「チーム宮和田」全員で同じテーマに向き合い、いじめについて考える予定だ。

保護者や地域の協力で安全安心な学校に

 子どもたちの登下校の安全を守ってくれているのが保護者や地域の人たち。特に各地区の防犯ステーションやスクールガードの人たちが横断歩道などに立ち、子どもたちを誘導(ゆうどう)してくれたり、いっしょに歩いて登校してくれたりする。

 保護者の協力も大きい。有志による「おやじの会」は子どもたちが楽しめるイベントを行ってくれたり、校庭の芝生(しばふ)の手入れをしてくれたりする。秋に行われる「ふれあいまつり」ではPTAが主体となって出し物を企画(きかく)・準備してくれ、子どもたちもとても楽しみにしている。「チーム宮和田」の子どもたちは多くの人たちに見守られ、安全安心で楽しい学校生活を送っている。