つくばみらい市/つくばみらい市教育委員会

教育現場で起こり得る諸問題への対応を映画から考える

8月7日(木)、高砂熱学イノベーションセンター(同市富士見ヶ丘)にて、第2回つくばみらい市新規採用教員研修会が行われた。茨城大学保健管理センター臨床心理講師・カウンセラーをむかえ、「教育現場で生じる諸問題への対応」というテーマで講演。映画『きみはいい子』を観ながら、学級崩壊(ほうかい)や不登校、児童虐待(ぎゃくたい)への対応を学んだ。その後は懇親(こんしん)会が開かれ、教員同士の横のつながりを作る場となった。

映画から得たヒントを現場での対応に生かす
 研修会には、市内小中学校の初任者・2年次・3年次の教員37名が参加。まずは講師の解説のもと、新任教師が主人公の映画『きみはいい子』を視聴(しちょう)。学級崩壊や発達障がい、不登校、虐待を受ける子どもといった、実際の教育現場で起こり得る諸問題が描(えが)かれる中で「発達障がいのある子は、耳よりも目からの情報の方が受け取りやすい」「虐待を受けている子は、手をあげると顔や頭をかばう仕草をすることが多い」などの学びを得たり、自分なりの対応を考えたりした。
 その後は課題をもとに、4~5人ずつに分かれてのグループディスカッションが行われた。登場人物の5人を好感度が高い順に順位付けをしたり、主人公の教師の良かった点と改善すべき点を議論するなどし、グループの代表者が発表。さらに、自分が今現場で困っていること、映画から教員生活に活かせることを話し合う時間も設けられ、今後の学級経営につながる学びの場となった。 参加者からは「小学校と中学校の教員、それぞれに視点がちがって興味深かった」、「同年次の教員同士で悩(なや)みを共有できてよかった」などの感想が挙がった。

新規採用教員同士で横のつながりを
 最後はグループごとに懇親会を実施(じっし)。理想の教員生活やこれまでに感動したこと、今の悩みや課題などを共有し合い、どのグループでも笑顔が見られた。
 研修会のねらいについて、教育指導課の福島理保子指導主事は「講演で学んだことが、現場での対策のヒントになればいい。さらに、新規採用教員同士で横のつながりを作ってほしいという思いから、今回初めて懇親会を企画(きかく)した。困った時に相談できる仲間を他校にも作ってもらえたら」と語る。参加者からは「ふだんは交流の場がないので、おたがいの悩みを話し合える貴重な時間だった。また子どもたちを元気にむかえようという思いになれた」との前向きな声もあり、夏休み明けに向けて英気を養う有意義な会となった。