取手市/藤代小学校

地域の人たちのサポートで充実した学校生活を

 「自他のよさを認め、互(たが)いに支え合うことのできる児童の育成」を教育目標にかかげる取手市立藤代小学校。地域とのつながりが深く、地域の人たちが多くの場面でサポートをしてくれたり、体験活動を行ってくれたりしている。地域の人たちに見守られ、子どもたちは充実(じゅうじつ)した学校生活を送っている。

地域の会社や公民館が子どもたちと交流

 9月30日(火)、地域の建設会社が防災教室を開いてくれた。同小は近くを小貝川が流れ、ハザードマップで浸水(しんすい)想定区域に指定されている。洪水(こうずい)の被害が想定されるため、家庭で話し合うきっかけになればと、毎年行ってくれている。
 今年は6年生を対象に、水害が起きそうな時に避難(ひなん)の準備をどのように進めるか、どう行動すればよいのかを時系列に記したマイタイムラインを作成。各自が住んでいる地域に合わせて、具体的に学ぶことができた。昨年は3・4年生が土のう造りを体験し、出来た土のうを積み上げて水を流して、土のうの効果を実験を通して学んだ。
 また県トラック協会県南支部青年部会は、トラックを使った交通安全教室を開催(かいさい)。内輪差や死角を実際に見て学んだり、トラックの運転席や助手席に乗せてもらって死角があることを確認したりして、トラックの近くではどのようなことに気を付けなければならないか、自転車や歩くときの注意点について学習した。  ほかにも地域の公民館は子どもたちのためにお祭りを企画(きかく)してくれたり、夏休みには学習スペースを開放して中学生が宿題のサポートをしてくれたりする。市民運動会に子どもたちも参加するなど、地域との交流も活発だ。

地域との交流から多くの学びを

 コミュニティ・スクールも3年目をむかえ、地域とともに子どもたちを育んでいる同小。登下校時には約30人のボランティアが、子どもたちの安全を見守ってくれるほか、地域の人が校庭の除草作業や環境(かんきょう)整備、町探検やミシン学習のサポートなどの学習支援(しえん)も行ってくれる。子どもたちは、お世話になっている人たちに感謝の気持ちを伝えようと、学年末に地域の人たちを招いて「感謝の会」を開き、手紙やプレゼントをわたして交流している。  「今後は地域の人をゲストティーチャーにむかえ、キャリア教育にもつながるような体験学習会なども開いていきたい」と校長。地域の人との交流やさまざまな体験から興味や関心のはばを広げ、多くのことを学んでほしいと願っている。