水戸市/飯富小学校

得意を生かして取り組む目標「賞状プラスワン」

水戸市立飯富小学校は、緑豊かな環境(かんきょう)にめぐまれた学校。歴史も古く、昨年11月に創立150周年をむかえた。「自ら学び思いやりのあるたくましい児童の育成」を教育目標にする同小では、子どもたちのがんばる気持ちと得意を育てる「賞状プラスワン」に取り組んでいる。

がんばったことや得意なことを表彰

 「賞状プラスワン」は、子どもたちの良さを引き出し、やればできるという気持ちを高めることを目標にしている。積極的にコンクールや行事に挑戦(ちょうせん)して、賞状をもらおうというもので、1枚目の賞状は1年間で本を50冊読むと全員がもらえる。4・5・6年生は県の事業で教育長賞がもらえ、1・2・3年生は図書委員会が賞状を用意してくれる。プラスワンは、なわとび大会や持久走記録会、読書感想文コンクールや夏休みの作品展など、それぞれが得意なことにチャレンジし、もう一つ何か賞をもらえるように取り組んでいこうというもの。「得意なことを認められたり、自信を持って何かに取り組む機会があれば子どもたちは生き生きするので、今後はさらに挑戦する機会を増やしていきたい」と教頭は話す。

地域に見守られながらいっしょに活動

 校庭のとなりの畑で、青パパイヤとサツマイモを地域の人の協力で栽培(さいばい)している。全学年が作業に参加し、10月の収穫(しゅうかく)後は各家庭に持ち帰ったり、給食で味わったりしている。奉仕(ほうし)作業にも地域の人が参加し、今年は除草作業と遊具のペンキのぬりかえをした。希望者の子どもたちも参加し、色を選んで楽しそうにタイヤなどをぬっていた。今年の7月からは、地元の藤井町地区の人たちがボランティアとして、子どもたちの安全を見守りながらいっしょに下校してくれている。

創立150周年記念集会を盛大に開催

 昨年12月には体育館を会場に創立150周年記念集会を開催(かいさい)し、全児童に加えて卒業生や地域住民600人が集った。第1部では子どもたちが飯富小学校の歴史を紹介(しょうかい)、第2部では子どもたちの特技のステージ発表が行われ、第3部では同小出身の歌手のコンサートが開かれ楽しい時間を過ごした。  創立150周年記念で誕生したのが「飯富郷土かるた」で、同小と飯富特別支援(しえん)学校の児童が絵を担当、飯富中学校の生徒が読み札を担当、茨城大学の学生がデザインを手伝い、完成した。10月には、かるた大会を開催する予定だ。校長は「自信を持って取り組むことで、いろいろな世界が広がっていくので自分の得意を大切にしてほしい」と子どもたちへの思いを語った。