土浦市/菅谷小学校

交流を深め、笑顔が広がるつるぬまフェスティバル
土浦市立菅谷小学校の自まんは、鶴沼公園に面する自然豊かな環境(かんきょう)と広々とした校庭だ。春は満開の桜も見事な鶴沼の景色を校舎から一望することができ、総合的な学習の時間に自然観察を行うこともある。毎年秋ごろに開かれる「つるぬまフェスティバル」は同小の学校祭で、学習発表会や芸術鑑賞(かんしょう)会などがにぎやかに行われる。
学習発表や地域交流でにぎやかな一日を
昨年度のつるぬまフェスティバルは3部構成で行われ、第1部の学習発表では3年生から6年生がそれぞれ総合の学習で学んだことを発表した。バリアフリーや高れい者福祉(ふくし)、鶴沼について調べたことや湖上体験スクールのレポートなど、スライドや図表をつかっての発表に他学年の児童や保護者は熱心に耳をかたむけた。一方、1・2年生は近りんの保育園の園児たちをむかえ、ランドセルを背負わせてあげたり、やじろべえやどんぐりごまなど手づくりのおもちゃでいっしょに遊んだりして交流を深めた。昨年度の1年生担任は「学校では年少者だが、さらに年下の園児に対してお兄さんお姉さんらしくやさしく接する姿に成長を感じた」とふり返る。
豊かな心を育てる縦割り班活動にも注力
第2部では、「菅谷小の児童数は何人?」「校歌の作曲家の名前は?」など学校に関するクイズに縦割り班で解答するクイズ大会が開かれた。同小では小規模校ならではの親密さをより深めるための縦割り班活動に力を入れており、日々の清そう活動や季節のプランターづくりなどに縦割り班で取り組んでいる。「異学年交流を通して、年少者への思いやりの心や責任感、年長者への尊敬、協働を大切にする気持ちが育っていると感じる」と教務主任の先生。クイズ大会でも、日ごろの活動で育んだチームワークをいかして相談しあいながら答えを導き出す姿が見られた。
大人たちも一丸となり笑顔の学校づくりを 第3部の人形劇公演には6年生が事前のワークショップで作った紙人形といっしょに出演するなど、子どもたちの心にたくさんの思い出を残したつるぬまフェスティバル。「これからも子どもたち主体の活動を増やすとともに、小規模校ならではのつながりの深さやのびやかな自然をいかした取り組みを続けていきたい」と話す教務主任の先生。同小では地域のサポート体制も手厚い。下校時の「防犯パトロール」や、図工や家庭科における「学習安全サポーター」など地域のボランティアにも支えられ、そして守られながら、菅谷小の子どもたちはいきいきと学校生活を楽しんでいる。