土浦市/土浦小学校

一人ひとりの居場所がある 安心できる学校でいきいきと毎日を
余らず欠けず只(ただ)一輪。校訓「たまきの教え」を大切に、学校全体でひとつの輪となることを目指す土浦市立土浦小学校では、今年度の学校経営方針を「子どもたちも教職員も、明るく生き生きと漸進(ぜんしん)する学校」と定めた。漸進とは、一歩ずつしっかりと進むこと。安心、関わり、つながり、責任感の四つのキーワードを柱としてさまざまな活動に取り組み、より良い学校づくりを進めている。
「安心」とは何かそれぞれの思いを共有
同小では今年度から2年間、「安心して学べる学校」をテーマに、県教育研修センターの指定を受けて研究に取り組んでいる。「だれにも居場所があるという安心感を生み出すことは、これまで注力してきた自己有用感を高める取り組みにも通じるもの。子どもの権利や『安心とは何か』というテーマに教職員全員で向き合い、より良い学校づくりにつなげていきたい」と教頭。先日、第一歩として管理職もふくむ教職員一同でグループワークを行い、安心できる教室のかたちについて意見を交わし合った。
活発に意見を交わし思いをひとつに
「教室に居場所や活やくの場がある、友だちや先生が話を聞いてくれる、などたくさんのキーワードが挙がった。次のステップではこれをもとに具体的なアクションプランを立て、実行していく」と、研究主任を務める先生。「安心できるふん囲気づくりのためには大人同士の関係性も大切、という意見も出て、教職員のきずなをより深めていこうという空気になったこともうれしい成果」と言葉を続ける。
「安心」という形のないものを具現化するため、クラス会議や係活動の充実(じゅうじつ)、声かけの工夫などが進められている。
さまざまな取り組みが大きな安心の輪に
同小では、ロング昼休みを利用してたて割り班で交流する「いきいきタイム」など異学年交流にも力を入れている。また、創意ある学力向上を目指し、単元を見通して児童と共に授業(学び)を創っていく学習を各学年・各教科で実践(じっせん)している。これまで同小では、土浦市学力向上研修で単元のゴールとゴールまでの道のりを学習プランとして児童と共有する授業づくりに努めてきた。課題設定やふり返りの時間など話し合う機会が増えたことは、意見が言える・聞ける教室づくりにもつながっている。
交流や学び、学校生活のあらゆる場面の土台に「だれにも居場所がある安心」を。土小の取り組みは、今日もいきいきと漸進している。