かすみがうら博士 解説

【問1】㋑ ユリカモメ

ユリカモメは、主にロシアのカムチャツカ半島あたりから南下し、日本の海や湖沼などの水辺に来る冬鳥。
白い体に赤いクチバシと脚(あし)を持つ。
春から夏にかけて北に帰る頃には頭部が黒くなるのが特ちょう。
現在、東京都指定の「都民の鳥」で、在原業平の有名な歌『名にし負はば いざ言問はむ都鳥 わが思う人はありやなしやと』に出てくる
「都鳥」はユリカモメを指し、昔から日本に飛来してきたことがわかる。
名前も見た目も美しいが雑食性で、ゴミ廃棄(はいき)場で見かけることもある。
啼(な)き声もきれいとは言えない。
霞ヶ浦では、遊覧船から投げるエサを目当てに、群れを成してついてくる姿が見られる。
土浦新港から出航するホワイトアイリス号(ラクスマリーナ)に乗ると、後ろから追いかけて飛ぶ姿が間近に見られる。

【問2】㋐ 白鳥の里 

潮来市水原の北浦湖岸にある「白鳥の里」には、ハクチョウ、カモ、ユリカモメ、オオバンなどの鳥が飛来し、毎年11月ごろから翌年3月ごろまでを当地で過ごす。
オオハクチョウ、コハクチョウ、コブハクチョウの飛来は年々増え、昨冬は600羽を数えた。
ハクチョウは早朝に近くの水田などにエサを食べに出かけ、夕方ごろに帰ってくる。
写真をとる人たちも大勢来るが、大きな音や声を出したり、近くに寄り過ぎると驚(おどろ)いて飛んでいってしまう。
遠くから見守るつもりで、マナー良く観察したい。

【問3】㋒  12月

12月は太陽の照る時間(日照時間)が一番短く、水温が低いので、光合成をする植物プランクトンが増えにくい。
2月あたりからだんだんと暖かくなるにつれ、ケイソウ類という植物プランクトンが増えはじめる。
ちなみにプランクトンとは、水中を漂(ただよ)って生活する「浮遊(ふゆう)生物」を指し、植物性と動物性に分かれる。
どんなプランクトンがいるのか、自分で調べてみよう。