かすみがうら博士 答えと解説

【問1】㋐ レンコン

レンコンの中には、空気(酸素)を通すための空洞(くうどう)が複数あり、輪切りにすると小さな穴がいくつかあいた形になる。その穴をのぞくと向こうが見えることから、先が見通せる縁起(えんぎ)のよい食べ物としてお正月料理の定番になった。あまからいキンピラにしたり、すりおろして汁物(しるもの)に入れたり、揚(あ)げたり焼いたり煮(に)たり。地元ではレンコンを縦に細長く切る家もある。ハスの一番先端に育つ「芽バス」は繊維(せんい)もやわらかくみずみずしいので、薄(うす)く切って甘酢漬けやサラダ用に好まれる。年末のお歳暮(せいぼ)に贈(おく)る家庭も多い。

【問2】㋐ 1位

茨城県のレンコン生産量は全国1位、国内収かく量の半数以上を占める。霞ヶ浦流域を中心に約1600㌶のハス田が広がり、特に土浦市、かすみがうら市にはレンコン農家が多い。ただ、冬の厳しい寒さの時期に、早朝から水と泥(どろ)の中で集中的に作業することが多いため、従事者の健康管理や高れい化、後継者(こうけいしゃ)不足の問題には悩(なや)まされているのが現状のようだ。どんな物でも同じだが、食卓(しょくたく)に並ぶ料理はありがたくいただきたい。

【問3】㋑  茎(くき)

レンコンは漢字で「蓮根」と書くことから「根」と思いがちだが、ハス(蓮)という植物の「茎(くき)」の部分になる。これを「地下茎(ちかけい)」といい、地上に育つ大きな葉と、酸素を通す空洞(くうどう)を通してつながり、地下の泥(どろ)の中で養分を蓄(たくわ)えながら横にのびて育っていく。ちなみに「根」は、レンコンとレンコンの間にある「節(ふし)」のところから生え、夏の風物詩である「花」も、この節から育つ。よく観察してみよう。