守谷市/松ケ丘小学校

制限が多い学校生活
工夫をして学習や行事に取り組む

守谷市立松ケ丘小学校で、1月に「松っ子カップ」が行われた。子どもたちが自分の得意なことを披露(ひろう)する会で、18組が参加。児童委員会が中心となって企画(きかく)、運営を行い、動画を撮(と)ってスペシャルムービーにまとめ、教室で視聴(しちょう)した。コロナ禍(か)で制限の多い学校生活の中、工夫をこらして学習や学校行事に取り組んでいる。

「松っ子カップ」で得意なことを披露
同小の伝統となっている「松っ子カップ」。これまではロング昼休みに体育館で行い、みんなの前で披露していたが、コロナ禍になってからは密をさけるため、動画を撮影(さつえい)して各教室で視聴している。
今年も児童委員会の子どもたちが中心となって企画・運営し、参加を呼びかけた。エントリーしたのは2・3・4・6年生の個人やグループなど18組。ピアノやけん玉、なわとび、手品、空手、剣道など披露する内容はさまざま。動画の撮影では、参加者たちに発表の仕方をアドバイスしたり、時間配分を工夫したりするなど、児童委員会の子どもたちがプロデュースして、30分弱のスペシャルムービーにまとめた。
「松っ子カップはその子の意外な一面が見られる貴重な機会。参加する側も応えんする側も楽しみにしている。企画から動画の撮影まで、すべて子どもたちで行っているのもたのもしい」と教頭。動画は各クラスで視聴したほか、インターネット上で保護者も視聴できるようにし、好評だった。

「やさしく見守り隊」に感謝の気持ちを伝える
登下校時、横断歩道や交差点に立って子どもたちの安全を確保してくれている「やさしく見守り隊」。10年ほど前から地域の人たちがボランティアで参加してくれている。これまでは、見守り隊の人たちを招いて感謝の会を行い、感謝の気持ちを伝えていたが、コロナ禍で招待することは難しいため、今年度は登校時に、卒業間近の6年生がお礼の言葉を書いたメッセージカードをとどけた。一人ひとりに「ありがとうございました」と心をこめて手わたすと、見守り隊の人たちも「ありがとう」と笑顔になり、心温まる交流ができた。

コロナ禍でも学びを止めない工夫
休業や学校行事の縮小など、さまざまな活動が制限された昨年度。運動会は2部に分かれて行い、6年生を送る会はオンラインで行った。休業でオンライン授業になった際には、運動不足になって体力が落ちないよう、全校で同じダンスに取り組み、家庭でテレビや動画を見ながら練習した。また理科の学習では、家庭で実験ができるように、先生が各自に紫(むらさき)キャベツ液をわたすなど、学びを止めない工夫をした。タブレット端末(たんまつ)を活用して、友達同士でノートを共有してグループ活動をしたり、工作の写真をとってコメントを入れ、おたがいに鑑賞(かんしょう)し合ったりするなど、次々に新しい機能を取り入れ、ICT(情報通信技術)のスキルもアップした。
新年度になっても「ウィズコロナ」の学校生活が続くが、これまで培(つちか)ってきたノウハウやスキルをもとに、「コロナ禍の中でも、学びを止めない工夫をしていきたい」と教頭は話した。