土浦市/荒川沖小学校

学年を問わずみんなで活動やさしい心を育成しよう

 土浦市立荒川沖小学校では一昨年から、異学年交流を通じた情操教育を目的として、縦割り班活動を行っている。「昔は放課後の校庭や地域の神社に子どもたちが集まり、いっしょに遊びながら自然に上下のつながりが生まれていた。そのような場を意図的に設けることで、上級生を尊敬する心や下級生をいつくしむ心を育てたい」と校長は思いを語る。

自然な助け合いとほほえましい交流
 縦割り班活動は週2回、昼休みに清掃(せいそう)活動と交流活動(縦割り班遊び)を行う。その成果として上級生と下級生のふれ合いが増え、いたわりや思いやりの心が育ってきている。
 清掃活動では、上級生が率先して重いものを運ぶなど、自然な助け合いや役割分担ができてきた。また「下級生のお手本になろう」という意識の高まりから、雑談やふざけ合いが減り、熱心に清掃に取り組むようになった。こうした上級生の姿勢が、良い習慣となって下級生にも受けつがれている。
 活動時間以外にも、さまざまな交流が自然発生的に生まれている。校庭などでは異学年が集まって遊ぶ姿が日常的に見られ、廊下(ろうか)ですれちがうときもハグやハイタッチをしたりなど、ほほえましい交流が学校全体に広がっている。

3市を結んで交流郷土の良さを伝える
 6年生は「レンコンサミット」と題し、土浦と同じくレンコンの産地として知られる新潟県長岡市、石川県金沢市の小学校とオンラインで交流した。子どもたちは荒川沖小での学校生活のほか、土浦市のことやレンコン産業の様子なども調べ、スライド資料にまとめて交流会に臨んだ。
 資料作成や交流の場面では、GIGAスクール構想で配布された一人1台の端末(たんまつ)が役立った。全員が発言の機会を持てるよう、大画面での全体発表ではなく4人ほどの小グループに分かれ、前半は研究成果の発表、後半は好きなものなどの身近なテーマで会話がはずんだ。特に、日本三大花火大会である長岡の花火と土浦の花火、日本三名園の金沢兼六園と水戸偕楽園など共通の話題で盛り上がりながら、それぞれの郷土の良さを改めて感じることができた。

先生という仕事の魅力を背中で示す
 教員不足が社会的な課題となる中、「私たちの先生って素敵。ぼくも将来はこういう先生になりたい」と、学級担任があこがれの存在になることを目指すのが「未来の先生プロジェクト」。魅力(みりょく)的な授業や学級経営のほか、児童と誠実に向き合う姿勢から、先生という仕事のやりがいや素晴らしさを背中で示そうというものだ。
 また、担任が常に温かい眼差しで児童と接することで、明るく落ち着いた教室が生まれ、子どもたちの先生への信頼(しんらい)が深まり、生きる力や学力の向上などの好循環(じゅんかん)も生み出すと期待される。