守谷市/御所ケ丘小学校

「児童が主役」の活動で たくましく生きる力を育む

「児童が主役」を教育目標にかかげる守谷市立御所ケ丘小学校では、子どもたちの主体的な活動を推進し、たくましく生きる力の育成に努めている。今年度からとくにキャリア教育の視点を生かした授業づくりに取り組み、人や地域、社会とのかかわりを見つめ直したり、いろいろな人の生き方や考え方にふれたりし、「生きる力」を育んでいる。

未来を創造するドリームマップを作成

 御所ケ丘中学校区の小中学校で取り組んでいるキャリア教育を通して身に付けたい力は「関わる力」「みつめる力」「解決する力」「創る力」の四つ。変化の大きなこれからの時代を生きる子どもたちが、「たくましく生きる力」を育めるよう、全教科でこれらの視点を生かした授業づくりを行ってきた。

 子どもたちはこれまでの成長をふり返ったり、未来の社会や将来の自分を想像してみたり、オンラインでゲストティーチャ―とともに「力強く生きる」ことについて考えたりした。5年生はテレビ局で番組づくりを体験し、6年生はキッザニアでいろいろな職業体験をするなど、実際に体験することでも多くを学んだ。

 そして6年生が学習のまとめとして取り組んだのが「ドリームマップ」。未来の自分をイメージし、「なりたい自分」「こうなってほしい社会」「欲しい物」「笑顔にしたい人」について1枚の模造紙にまとめた。子どもたちは「サッカー選手になってプレミアリーグで活やくする」「歌手になってみんなを笑顔にする」など将来の目標とともに、目標達成のためのロードマップを作成。さらに「戦争のない社会」「お金や身分に関わらずだれもが活やくできる社会」や「両親に広い家を買ってあげたい」など、自分のことだけでなく、社会や家族にも目を向け夢を記した「ドリームマップ」を完成させ、友達や保護者の前で発表した。

好きな本を紹介するレビュー大賞

 多くの児童が年間50冊以上の本を読んでいるという同小。そこでおすすめの本を紹介(しょうかい)し合い、いろいろな本にふれてもらおうと、図書委員会が中心となり「レビュー大賞」を行った。本の紹介文を募集(ぼしゅう)すると、ほぼ全校児童から応募があり、複数応募した児童もいた。集まった数百もの中から図書委員が入賞者12人を選び、さらに全校児童や先生の投票で各賞が選ばれた。

 金賞は5年児童の『5年霊組こわいもの係』。「みんなで挑戦したり協力したりしてなぞを解決するのがおもしろかったのでこの本を選んだ。1年生にもわかりやすいように書いた」と話し、受賞を喜んだ。

児童の主体的活動「ごしょ丸挑戦隊」

 そうじの時間や休み時間に活動している「ごしょ丸挑戦隊」。同小のキャラクター「ごしょ丸くん」が書かれたビブスを付け、カードを持って黙働(もくどう)を促(うなが)したり、ろう下を走ったりしないよう注意したりしている。「いろんなことに挑戦してほしい」という校長先生の言葉から5・6年生が中心となって始め、今では低学年も参加して自主的に取り組んでいる活動だ。  「自分たちがやってみたいという気持ちを大切に、自分たちで考え、自主的に取り組めるようにサポートしている。今後も素直で一生けん命な子どもたちが、たくましく生きる力を育めるような取り組みをしていきたい」と教頭は話した。