龍ケ崎市/久保台小学校
さまざまな場面で連携・交流 地域とともに歩む学校づくり
龍ケ崎市立久保台小学校では、地域とともに歩む魅力(みりょく)ある学校づくりを進めている。子どもたちのより良い成長を図るため、さまざまな場面で地域と連携(れんけい)・協働し、学校の目標や方針、また地域の願いなどをおたがいに共有しながら、地域の人的・物的資源を生かした、創意工夫ある教育活動を展開しているという。
どろんこになってみんなで田植え
久保台小では校庭の一角にある田んぼで毎年、5年生が米づくりに挑戦(ちょうせん)している。今年は6月1日(木)に田植えをした。最初は田んぼに足を付けるのをためらう子も多かったが、先に入った子たちの楽しそうな様子を見て、みんなの気持ちが高まり、最後は全員がどろんこになって作業した。
講師は市民活動団体「大人の田んぼ塾(じゅく)」主宰(しゅさい)の男性。代かきではレーキで土をできるだけ平らにならすこと、田植えでは苗(なえ)を数本まとめて持ち、3~4センチの深さに差すことなどを教えてもらい、田んぼに苗がきれいに並ぶよう、みんなで気を付けながら植えた。
今後は苗の生長を観察しながら、米についての調べ学習も進め、秋には収穫(しゅうかく)し、調理実習でおにぎりを作ってみんなで食べる予定。「田植えでは苗の手ざわりや土の感触(かんしょく)を体感できた。収穫のときは実りの喜びを感じ、農家の人たちの大変さやありがたさにも気付いてほしい」と、5年2組の担任。
ボランティアや外部講師の協力も
ほかにも久保台小では環境(かんきょう)学習、食育指導、交通安全教室、IT教室など、外部講師を招いた活動が盛ん。「おはなし会」は、地域のお母さんたちのボランティアで、紙しばいや絵本の読み聞かせなど、いろいろな形で子どもたちを物語にふれさせ、また空気砲(ほう)などの実験で科学の楽しさも伝えてくれる。
昇降(しょうこう)口や校長室の前の掲示(けいじ)板を、楽しくきれいにかざり付けてくれるのは、掲示物ボランティアの人たち。6月はアジサイ、7月は七夕などと時季ごとにテーマを決め、新しい掲示物に変わるたび、子どもたちも喜んで見ていく。
玄関(げんかん)の花は、花生けボランティアの女性によるもの。彼女は見守りボランティアでもあり、毎朝、子どもたちに付きそって学校に来て、花を生けている。元気がない子をはげましたりするなど、子どもたちとも親しい。
学校公開の機会をできるだけ増やす
久保台小では今年、通常の授業参観のほか、学年や学級ごとの活動なども、なるべく保護者に見てもらおうと、学校公開の機会を数多く設けている。「たくさん機会があるので、都合が合うときにちょっと行ってみようと思える」「子どもの様子を見られる回数が増えてうれしい」などと喜ばれている。
「一年を通して、子どもたちのいろんな姿を見ていただきたい。生の姿を見て、肌(はだ)で感じることは何物にも代えがたい。日ごろのがんばりや成長の様子から、学校教育への理解も深めていただき、家庭での話題にもなるといい」と校長は話している。