水戸市/教育委員会

小学生新聞

次世代エキスパート育成事業 小中学生が測量体験

水戸市では、国内外で活躍(かつやく)できる人材(エキスパート)を水戸から輩出(はいしゅつ)することをねらいに小中学生を対象に「次世代エキスパート育成事業」を展開している。今年度は新たに音楽・ビジネス・農業に関する3コースが新設され、学校をこえた同世代との交流が学びを通してさらに広がった。  

水戸の仲間と学ぶ 七つの分野

 「次世代エキスパート育成事業」は、水戸市立小中学校・義務教育学校の小学6年生、中学1年生・義務教育学校の7年生、水戸第一高等学校附属中学校1年生が、市内の高等学校・短期大学・専門学校・有識者等の協力を得ながら学校をこえて集い学習する取り組みだ。

 「ミニスーパーサイエンスコース」は、水戸第二高等学校と連携(れんけい)し科学への興味を高めていく。「ますmath数楽NEXTコース」は、水戸第一高等学校と連携し楽しく数学を学ぶ。「ICTエキスパートコース」は、県立IT短期大学と連携しプログラミングなどを学ぶ。「アーット驚くアートリーダー育成コース」は、文化デザイナー学院と連携し作品づくりにチャレンジ。新設されたのは3コースで、「見つけよう!奏でよう!いい音♪色コース」は水戸第三高等学校と連携し音楽を通して表現力を身につける。「目指せ!最高経営責任者CEO育成コース」は水戸商業高等学校と連携しビジネスプランニングを学習。「クリエイティブ×農業技術者育成コース」は、水戸農業高等学校と連携し新しい農業の形などを学ぶ内容だ。

水戸農業高等学校で 本格的な測量体験

 8月5日(土)には、県立水戸農業高等学校で、「クリエイティブ×農業技術者育成コース」第2回目の実習として測量体験を開催(かいさい)。参加者は小・中学生10人、指導をしてくれたのは同校の農業土木科の2年生13人。最初に室内で先生から、ダムや水路などを作る農業土木の仕事と当日の実習内容の説明があり、測量実習を行う中庭に移動した。実習は高校生の自己紹介(しょうかい)から始まり、高校生と小・中学生が2人ずつ4人グループに分かれ、セオドライトという精密測量機器を使い測量した。セオドライトを設置する三脚(さんきゃく)を水平に立てることから始め、三角形に設置したポールの3点を測量。高校生に教わりながら望遠鏡をのぞき、真けんに計測を行った。参加した6年生は「セットに時間がかかって難しかったが、農業土木に興味を持った」「知らないことをいっぱい体験できて楽しかった」と感想を述べ、高校生は「小・中学生に農業土木を知ってもらえたらうれしい」と話していた。暑さの中、元気に測量に取り組み、新しい発見と交流が生まれた実習となった。